4連覇を達成した伊調馨を筆頭に、リオ五輪で4階級を制覇し、日本中を沸かせた女子レスリング。金メダルラッシュの口火を切った登坂絵莉や、吉田沙保里の“まさかの銀メダル”など、数多く生まれた印象深いストーリーの中で、ぜひとも書き残しておきたいのが、土性沙羅(69kg級)と川井梨紗子(63kg級)の至学館大コンビの活躍だ。
土性と川井には、世界選手権での優勝経験がないことや、その階級の中では身長が低く、元々の体重が軽いという、ハンデと言うべき特徴があった。
69kg級の土性は身長159cmで、「普段の体重は67、68kg」(土性)。一志ジュニアレスリング教室時代に吉田の父・栄勝さん(故人)に叩き込まれたタックルを武器に実力をつけてきたが、得点力がある一方で隙も多く、「10点取っても12点取られて負けるような」(栄和人コーチ)パターンが目立っていた。
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photograph by KYODO