僕は常々、「人は性格は変えられないが、心と考え方は変えることができる」と思ってきた。その思いは、現役を退いた後の沢山の出会いの中で生まれたものだ。
フェンシングの太田雄貴選手、30歳。北京五輪個人銀メダル、そしてロンドンでは団体銀メダルという結果を残し、2015年の世界選手権ではなんと金メダルを獲得して頂点にたった。その一見輝かしい実績の裏側で、彼自身の心が大きく変化していたことはあまり知られていない。
北京で日本フェンシング史上初の五輪メダルを獲得したからこそ、実はロンドンの前は、絶対に勝たなければという重圧により、一時は「鬱状態と医師に診断されたほど押しつぶされそうだった」と当時話してくれた。
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