年末年始、テレビをつければタスキをつなぐランナーたちの姿をみることができる。懸命に走る彼らの姿を僕らは何の疑いもなしに眺めている。時に、ランナーたちの表情や驚くべき走力に心動かされながら。けれど、全世界的に鑑みれば、その光景がずいぶん稀有なものだと、この本の読後には気づくはずだ。
『駅伝マン』の著者、アダーナン・フィンは英国のジャーナリスト。前作『ケニア人と走る(Running with the Kenyans 未訳)』では、ケニアに滞在し、その地のランナーと一緒に走りながら世界の長距離走シーンをリードする国や人々を描いた。そんな彼が、次なるテーマに選んだのが日本の長距離走者。身体的優位性もないのに、なぜ優秀なランナーを多数輩出する土壌があるのか探るため、家族で京都に引っ越してきたのだ。
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photograph by Wataru Sato