まっすぐか、変化球か――その初球の入り方に注目していた。
2015年の大谷翔平対柳田悠岐。
162kmとフルスイングの対決は見応えがある。今年の初対決、その初球に何を投げるのか、大谷に聞いたら、「柳田さんには張ってるまっすぐでファウルを打たせたい。狙った球が来てファウルになったらガックリ来ると思いますから」と笑い、柳田は「大谷君のまっすぐは振らない。その心は、もうまっすぐは来んから……と見せかけて、ガビーン」と大谷を挑発する。今年の初対決は4月12日の熊本、第1打席は初回だった。
立ち上がり、ボールが暴れる大谷は3番の柳田に対し、初球から続けてまっすぐを投げた。柳田は156km、157kmのまっすぐをファウルする。大谷の言葉通り、柳田が狙っているはずのまっすぐでファウルを打たせてカウントを稼ぎ、追い込んでからのフォーク攻め。しかし柳田はそのフォークを立て続けに見送り、フォアボールを選んだ。
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photograph by Nanae Suzuki