#863

記事を
ブックマークする

ビアンキの不運な事故前に見逃された2つの“警告”。 ~雨の鈴鹿、高まっていたリスク~

2年目の今季、ビアンキはモナコGPで9位に入賞しチーム史上初のポイントを獲得した。

 鈴鹿でのビアンキ(マルシャ)の事故で、20年前を思い出さずにはいられなかった。秋雨のなか、'94年の日本GPは序盤からクラッシュが発生。13周目にはS字を上りきった左コーナー出口で1台がスピンすると、その事故処理作業中にもう1台がスピンした。この時はコースマーシャルが重傷を負い、レースは赤旗中断の後、2ヒート制ルールでようやく終わった。1時間55分53秒532。鈴鹿F1史上『最も長い日』だった。

 今年の鈴鹿でも、接近する台風18号がもたらす雨が朝方から降り続いていた。今季初めてのフルウェットコンディション。今のドライバーたちは、誰ひとり鈴鹿でのウェットレース経験が無い(最近のウェットは'10年土曜のフリー走行)。

会員になると続きをお読みいただけます。
オリジナル動画も見放題、
会員サービスの詳細はこちら
特製トートバッグ付き!

「雑誌プラン」にご加入いただくと、全員にNumber特製トートバッグをプレゼント。
※送付はお申し込み翌月の中旬を予定しています

photograph by Getty Images

0

0

0

前記事 次記事