修羅場を経験した者だけが知る境地がある。
'98年、不動のCBとしてフランスW杯を戦った
秋田豊氏は、如何なる答を彼の地から持ち帰ったのか。
代表に密着した鉄人が、“戦地の心得”を伝授する。
'98年、不動のCBとしてフランスW杯を戦った
秋田豊氏は、如何なる答を彼の地から持ち帰ったのか。
代表に密着した鉄人が、“戦地の心得”を伝授する。
ワールドカップへの、イメージはあるか。
5月23日午前、羽田空港。日本代表が合宿を行なっている鹿児島行きの飛行機への搭乗を待つ間、秋田豊氏がキーワードを明かした。
「いろんなタイプの選手と戦うW杯では、事前にイメージを持っているかが大事になるんです。例えば僕は、'98年フランスW杯の時に、アルゼンチンのバティストゥータやクラウディオ・ロペスなど、異なる特徴を持ったストライカーと対戦しました。そのとき事前に考えていたのは、体の強いバティストゥータに対しては普段より10cm後ろにポジションを取る。スピードを活かして背後を狙ってくるC・ロペスには、20cm下がることで、あえて足元にパスを出させる。そうやって大会前から対戦相手を想定して準備することで、初めてのW杯にも対応することができたんです」
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photograph by Atsushi Hashimoto