“2番手”としての自分と決別すべく、戦い続けたシーズンだった。
全選手の頂点に輝いた今季は、これまでと何が違ったのか。自然体の
トッププレイヤーは、“人生において大切なこと”を見つけたという――。
全選手の頂点に輝いた今季は、これまでと何が違ったのか。自然体の
トッププレイヤーは、“人生において大切なこと”を見つけたという――。
その時、ケビン・デュラントはゴールに背を向け、床に座り込んでいた。
ウェスタン・カンファレンス準決勝、対ロサンゼルス・クリッパーズ第5戦。勝ったチームがシリーズに王手をかける大事な試合だった。
奇跡の追い上げを見せていたオクラホマシティ・サンダーに、試合残り6.4秒、2点ビハインドの場面で逆転のチャンスが巡ってきた。クリッパーズのクリス・ポールのファウルで、ラッセル・ウェストブルックに3本のフリースローが与えられたのだ。
デュラントが床に座り込んだのは、その時だった。ウェストブルックがフリースローを打とうとしていたサイドから遠ざかり、彼に背を向け、反対側のエンドライン近くの床にペタっと座り込んだ。フロアを見つめ、その後顔を上げて、エンドラインのサンダー・ファンが喜んだのを見てフリースローが決まったことを確認すると、ガッツポーズで喜んだ。
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photograph by Getty Images