香川真司が苦しんでいる。今季、所属するマンチェスター・ユナイテッドでの出場機会はわずか。日本代表では今のところ先発の座に留まっているが、好調時にくらべてしまうとパフォーマンスの低下は明らか。10月のセルビア戦、ベラルーシ戦では、独特の軽やかなボールタッチがみられないばかりか、試合に入り切れていない印象を強く残した。香川が常に口にする「得点という結果」を求めてボールを持ちすぎるプレーぶりは、チームのリズムを崩しているようにさえ見えた。
メディアも当初は“香川推し”の論調だったが……。
こうなると試合出場時間を増やすべきであることは明白だが、マンUでの状況は厳しい。ファーガソン監督のあとを引き継いだモイーズ監督は、今季序盤なかなか結果を出せずに苦しんだ。昨季プレミア王者らしからぬ戦いぶりに、まずは指揮官への批判が相次いだ。その中に、香川起用を求める報道も少なからずあった。縦に速いばかりの古いスタイルでは、英国内で勝てても欧州で勝てなくなっているのがここ数年の現実で、その現状を打開する為にやってきた香川への冷遇はいかがなものかという論調だった。
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photograph by Tomoki Momozono