3月に開催が予定されていた柔道や卓球など全国高校選抜大会は東日本大震災で軒並み中止となったが、テニスは開催に踏み切った。開催に至る経緯を全国高体連の馬瀬隆彦テニス部長に聞いた。
大会実行委員会が「開催の方向でいく」と決めたのは震災から3日後の3月14日。出場校に連絡すると、男女各48校のうち、出場辞退を伝えてきたのは、男子の東陵(宮城)と女子の日本大学東北(福島)の2校だけで、他校は出場の意思を示した。出場チームの全選手、監督の無事も確認できたことで、大会は開催に向けて動き出した。
ただ、高体連の他の競技は次々中止を決めていた。一度は開催と発表した体操、新体操も結局、中止。「やめるべきなのか」。馬瀬部長の気持ちは揺れ動いた。
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