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デトロイトの街とともに 再生を誓うマグレディ。 ~NBAオールスター選手の意地~

昨季はニックスに移籍し、復調の兆しが見えかけたが、怪我もあり24試合の出場に終わる

 個人的な印象だが、アメリカの中でデトロイトほど栄枯盛衰を感じる街はない。かつて自動車産業で栄えた街も、大手自動車メーカーの経営破綻などで衰退の一途をたどり、今は人口の減少や治安の悪化に悩まされている。

 トレイシー・マグレディが、選手としての再起を賭けた戦いの出発点として、そんなデトロイトのチーム、ピストンズ(厳密にはデトロイト市内ではなく郊外のオーバンヒルズを拠点としているのだが)を選んだのはまったくの偶然だった。それでも、過去7回NBAオールスターに選ばれ、2回リーグ得点王にもなった才能の持ち主ながら、腰や膝の故障により評価が急落したマグレディの姿は、デトロイトの街の盛衰と重なって見える。この夏のFA戦線でもほとんど話題にのぼらず、FA解禁から1カ月がたってようやく、リーグ最低保証額のサラリーでピストンズと契約したのだった。

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photograph by NBAE/Getty Images

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