9月第1週からの巨人戦・阪神戦を、優勝争いをする上で重要なポイントと位置づけていた中日・落合博満監督。9月3日から始まる巨人戦では、今季初めてネルソン、吉見一起のローテーションの順番を変えて3連戦に臨んだ。
力で押すタイプの吉見で勝ってプレッシャーをかければ山本昌の巧投が生きてくる、と落合は踏んだのだ。相手が力んだ時こそ、力を抜いて冷静に投げられる45歳に大一番を託したのである。監督の期待に応えた山本昌は、9月4日の巨人戦で111球を投げ完封。60年ぶりに最年長完封勝利の記録を更新したのだった。
「最後の悪あがきって言うのかな」とニガ笑いをしたのはラジコン、クワガタ虫繁殖等の趣味を全てやめて、今季に賭けようと話をした時のことだ。趣味を絶ち野球に全てを捧げた結果、8月7日の阪神戦で6回を1失点に抑え今季初勝利。23年連続で勝ち星を挙げ、西武の工藤公康の持つ記録と並んだのだ。
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photograph by KYODO