興南高校の選抜大会優勝に象徴されるように、沖縄県の野球のレベル向上は著しい。だが実は、野球以外の競技でも、躍進の兆しが表れている。今春、高校卒業とともに福島千里らの所属する北海道ハイテクACに進み、国際大会出場を果たすなど将来を嘱望される陸上短距離の玉城美鈴。昨夏の高校総体の柔道で沖縄の女子として初優勝し、今年も国際大会で優勝した饒平名(よへな)知子(沖縄尚学高)。昨年、中学3年生にして高校生も参加するレスリングのJOCジュニアオリンピックで優勝した与那覇竜太(浦添工業高)も注目を集める一人だ。
総体開催が決まり、行政などの支援が始まった。
沖縄県ではこれまで、日本代表クラスにまでたどりつく選手が少なかった。最近の夏季五輪の県出身者を見ても、2000年のシドニーは1人、アテネはゼロ、北京が1人。スポーツ熱がないわけでもないのに低迷する状況を、沖縄のスポーツ関係者が嘆くのを聞いたことがある。
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photograph by Shino Seki