#809

記事を
ブックマークする

甲子園目前で惜敗した 未完の大器・大谷翔平。 ~日米のスカウトが語るその才能~

2012/08/05
準決勝での球速160kmは、寺原隼人を越え高校生記録だ。

 いよいよ甲子園本大会が始まる。全国から多くの才能が結集するが、そこで見られない大物投手がいる。

 岩手大会の決勝戦。マウンドに集まる盛岡大付の選手たちの歓喜の輪をちらりとみて、花巻東のエース・大谷翔平は大きな背中を揺らして三塁側ベンチに戻っていった。その姿を見て、筆者は「彼の才能を育てるには3年間ではまだ足りないのか。それほど大きな才能なのか」という感慨にとらわれた。まさかの5失点を喫し、甲子園直前での敗退だが、それが大谷の評価を減じることにはならないだろう。

 起伏の多い3年間を過ごしてきた。

 入学時、佐々木洋監督は、センバツ準優勝の偉大な先輩・菊池雄星を乗り越えることを大谷に課した。そのために大谷は、日本最速となる《163km》という目標を記した紙をトレーニングルームに貼る。前人未到の高校生160kmを目指す旅が始まった。

特製トートバッグ付き!

「雑誌プラン」にご加入いただくと、全員にNumber特製トートバッグをプレゼント。
※送付はお申し込み翌月の中旬を予定しています

photograph by NIKKAN SPORTS

0

0

0

前記事 次記事