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甲子園の風BACK NUMBER
大阪「無名の公立校」右腕が“22年ぶり”ドラフト指名のウラ話…「プロ? 誰がですか?」から“球速23キロアップ”の衝撃「最初は全く頭になかった」
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沢井史Fumi Sawai
photograph byFumi Sawai
posted2026/11/03 11:01
10月のドラフト会議で日本ハムから5位指名を受けた香里丘の岡本翔斗。大阪の公立校からは実に22年ぶりとなる投手指名
「あの時、2人だけで岡本のことについて散々やり取りしていたのに、他に誰のことを言うんだって思いましたけど(苦笑)。でも、あの当時から岡本は頑張れば(プロ野球選手へ)届く可能性がある選手だとは思っていたので。のらりくらりやっていたらプロの世界には届かないと思ったんです」
もちろん、前述のように押し付けた言い方はしなかった。問題は本人がその気になれるのか。目指す意思はあるのか。少しでもプロを目指す気持ちがあるのなら、これから本気でやっていけば少しでも誰かに見てもらえるようになるかもしれない。そういった可能性が当時の岡本にはあった。
「意識をさらに上げていけば成長曲線の上がり具合も変わってくるだろうし、プロになりたいと本気で考えるのならこちらもサポートはする。その可能性に賭けるのは面白いと思ったんです」
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その後、岡本は両親に相談したうえで指揮官にこう告げた。
「2日後くらいに体育教官室に『先生、なれるのならプロ野球選手になりたいです』って言いに来ました。もともとは自分で考えて練習するタイプですが『これからはこちらの話にも耳を貸してくれないと間に合わんぞ』と言いました。そうしたら『頑張ります』と。そこからですね、本気でプロ野球選手になるための練習をするようになったのは」
それが夏の大会を控えた、2年生の5月末だった。
まずは体重を増やすことから始まった。もともと食が細く、食事量を増やすことは岡本にとって苦手な分野のひとつだった。進んで食べない野菜を口にすることも、こちらが促しながらだった。
「こちらも練習に関して口を出すぞ、という言葉に本人も頑張りますということだったので、まずは身体を大きくするところからでしたね。2年生の頃は女子生徒が憧れるような高身長細身体型だったので、そこからまず脱却しなければいけないと思ったので」
「普通の公立高校」からプロへ行くという“決意”
もともと岡本が公立高校に進学してきたのは、強豪私学のように縛られない環境で自分のペースで野球をしたい、という目的があった。
だが、プロを目指すとなるとそうはいかない。
「体重を増やすとなると、食事面に関してはお母様にもご協力をいただかないといけない。ある時、『ブロッコリーを食べるようにしようか』となって、本人にちゃんと食べているのか聞くと食べているって言っているけど、お母様は『食べないんですよ』と言っていたことがあったんです。

