- #1
- #2
プロ野球PRESSBACK NUMBER
なぜ阪神・森下翔太の死球は激増したのか? 実は「佐藤輝明はわずか2死球」データが示す“2人の差”とは…元スコアラーが分析した「納得の理由」
text by

酒井俊作Shunsaku Sakai
photograph bySankei Shimbun
posted2026/10/14 11:01
今季、両リーグ最多の20個の死球を受けた阪神の森下翔太。一方で、データを追うと同じく強打者の佐藤輝明には意外な数字が
森下とコンビを組み、今季、三冠王に輝いた佐藤輝明の死球数との比較である。昨季は40本塁打を放ったが、死球数はゼロ。これは球界でも驚きをもってみられた。今季は39本塁打で2個の死球を食らったが、それでも少ない。
しかも、ともに内角高めを弱点としてきたバッターである。同じ強打者で、ウイークポイントまで似ているのに、森下と佐藤でこれほどの差があるのはなぜだろう。
なぜ「サトテルの死球は少ない」のか?
志田が指摘するのは「右打者か、左打者か」という点である。
ADVERTISEMENT
打者は打ったあと、一塁に走る。そのため、右打者と左打者では、バットを振って体を回転させる際、足への体重の乗り方に微妙な差が生まれるのだという。
「左バッターは打ったあと、一塁方向に走るので、かかとに体重を乗せて逃げることができますが、右バッターはそういうわけにはいきません。『かかと体重』になって打つことはないですから。ボールと体の時間も取れないのでデッドボールのリスクは高まります。しかも、森下選手は完全に(左半身が)潜って(本塁方向に)入ってくる打ち方です。危ないボールが来ても、逃げる時間がないんです」
NPBの通算死球数における歴代トップの清原和博(196個)を筆頭にベスト10位のうち、7人が右打者である。強打の右打者は死球に遭いやすい宿命なのだ。
そして意外にも森下の進化の跡は、死球が当たった箇所から読み取れると志田は言う。
「左側に多く当たっているのは打撃のメカニクスとしていいからです。体(左半身)が開かないですし、ボールに対して入っていけています。もしも、怖さが先立って逃げると、体の右側に当たりますから。これだけインハイに投げられているのに、右に当たらないのは、やはり、いいバッターの証拠だと思います」
それは、前出の表が物語っている。

