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巨人ガルベスでも阪神メッセンジャーでもない…“史上最も勝った”外国人投手とは?「スラリと手足が長く、少し猫背」野村克也も落合博満も絶賛した男 

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太田俊明

太田俊明Toshiaki Ota

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posted2026/09/18 06:00

巨人ガルベスでも阪神メッセンジャーでもない…“史上最も勝った”外国人投手とは?「スラリと手足が長く、少し猫背」野村克也も落合博満も絶賛した男<Number Web> photograph by KYODO

台湾出身の郭泰源。1984年11月、西武の入団会見

外国人投手最多の勝利数だった

 郭は故障が多く、「ガラスのエース」と呼ばれたが、西武一筋で13シーズン活躍し、通算で117勝68敗、防御率3.16の成績を残している。117勝は、いまだに外国人投手最多記録である。

 シーズンを通して最も活躍したのは、エースとして西武の優勝に貢献し、15勝6敗の成績でパ・リーグMVP、ベストナイン、ゴールデングラブ賞に輝いた1991年だが、個人の投手成績として最も傑出していたのは、入団4年目の1988年になる。

 さて、当企画の現チャンピオン菅野智之(2017年)とのベストシーズン対決である。当企画の趣旨は、二人の投手のベストシーズンを比較して、もしその成績が同年度だったとしたら、どちらが沢村賞を獲るかというところにある。二人を比較してみよう。(赤字はリーグ最高、太字は生涯自己最高)

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【菅野】登板25、完投6、完封4、勝敗17-5、勝率.773、投球回187.1、被安打129、与四球31、奪三振171、防御率1.59、WHIP0.85

【郭】登板19、完投15、完封1、勝敗13-3、勝率.813、投球回149.1、被安打113、与四球23、奪三振76、防御率2.41、WHIP0.91

 沢村賞の選考基準は、登板数(25試合以上)、完投数(8~10完投以上)、勝利数(15勝以上)、勝率(6割以上)、投球回(180~200回以上)、奪三振(150個以上)、防御率(2.50以下)の7項目だが、単純にこれを当てはめると、菅野が登板数、勝利数、投球回、奪三振、防御率の5項目で上回っており、郭がリードしているのは完投数と勝率の2項目となる。

打たせて取る“最高峰”

 当企画で重視している“打者圧倒度”を見てみよう。9イニング当たりの被安打数は、菅野が6.2に対して、郭は6.8と、菅野がわずかに勝る。9イニングあたりの奪三振数は、菅野の8.22個に対して、郭4.58個と、これは郭が意外なほど少ない。落合が指摘したように「クリーンナップにだけ本気で投げる」性格や、当時の多くの選手が証言する「球が低めに集まって、高めに浮くことはほとんどなかった」投球スタイルから、打たせて取る投法だったのだろう。

 菅野の勝利となるが、郭の9イニング当たりの与四球数は1.39個と、史上屈指の制球力を誇る菅野の1.49個を上回る。菅野を上回る最高球速、球種、制球力を併せ持った郭が、打者を圧倒する投球を常に目指したなら、どんな成績を残したのか。そこは惜しまれる。

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