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「『なんで代打あいつなんだ』なんてノドまで出掛かった」V9ナイン高田繁とDeNA南場オーナーが語る“トップに立つ者の孤独”《特別対談》
text by

村瀬秀信Hidenobu Murase
photograph byKiichi Matsumoto
posted2026/09/07 17:03
対談に臨んだ高田繫(左)と南場オーナー(右)
高田「監督が目指す野球、どういう野球をやりたいのか。たとえば、投手力を中心に守り、足を使って1点を取る野球をやりたいんだと。あるいは、最強打者を2番に入れて打線で勝つのがいいと考える人もいる。いろんな考え方があり、いろんな人がいるなかで、やっぱり自分と同じ野球観を持っている人を側に置いて、24時間話ができるようにしてあげることが重要ですからね」
南場「球団によっては監督がすべての人事を選ぶ全権的なところもありますよね。ただ、戦績によって監督は短命で終わることもあり得ます。監督が替わる度に球団の考え方や体制が変わってしまうと何も積み上がっていかないので、布陣は監督に密結合させ過ぎてもいけないし、しかし、1人、2人はそういう人も必要で、そのバランスなんですよね」
「なぁにを言ってんだって! 絶対にあり得ない」
高田「そう。だからね、今の木村(洋太)社長なんて大変ですよ。エライ勘違いされているじゃないですか。も~、世間から言われたい放題なのが気の毒で気の毒で。フロントが現場の采配に口を出す!? ベンチに電話してくる大映の永田(雅一)オーナーじゃないんだから、オーダーを決めたり、あの選手を使えとか口を出すなんて、なぁにを言ってんだって! そんなことは絶対にあり得ないんだから!」
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南場「高田さん、木村社長は言ってないです。本当に言ってないです(笑)」
高田「今は結果が出なければなんでもフロントのせいにしておけばいいって空気がありますからね。フロント主導というのはチーム作りまで。現場は監督が責任者として決める。これは絶対な決め事なんですよ。俺がGMの時だって『なんであのピッチャー替えないんだ』、『なんで代打あいつなんだ』なんてノドまで出掛かっていたけど、我慢したんだ。思っていても絶対に口に出してはいけないんです。GMなりフロントが『あれ使え』なんて言ったら現場は崩壊してしまいますよ。木村社長もファンの前に出て言えばいいんだ。これはね、なんとかならないのかな」
「勝てば監督や選手のおかげ。負ければフロントのせい」
南場「現場から離れても、こうやってベイスターズの事を熱く語っていただけるのはありがたいことです。でも本にも書かれていましたけど、チームが勝てば監督や選手のおかげ。負ければフロントのせいになるのは宿命みたいなものですからね」《つづく》
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