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[逸材の紆余曲折]内山壮真「恩師と歩んだ、人生の分岐点」
posted2026/08/30 09:01
text by

田口元義Genki Taguchi
photograph by
Kiichi Matsumoto
内山壮真は昨シーズン、プロ5年目で初めて規定打席に到達した。星稜高校で監督だった林和成は教え子がレギュラーへと駆け上がる様に顔がほころぶ反面、わずかに心のざわつきがあるのも自覚していた。
パンチ力を生かしたバッティングが評価され、キャッチャーから外野手となっていた内山が、今シーズンから内野手へとコンバートする――。昨シーズンのオフに本人からそう報告された林は、自らが抱くいたたまれなさをさらけ出した。
「ごめんなぁ。お前やっぱり野手のほうがよかったよな。俺、見る目なかった……」
いやいや! 内山が即座に否定する。
「そんなことないですよ。キャッチャーとしてもやりたい気持ちもありますから」
気遣いではない。内山は改めて、可能性を広げてくれた恩師に頭を下げる。
「キャッチャーという選択肢を与えてもらえたことが、僕の野球人生の分岐点でした。あの経験があったからこそプロになれましたし、今の自分を作っていると思うので」
内山が守備の万能性を養えたのは、卓越したバッティングがあったからだった。
原点は“羽根打ち”だという。ヤクルトの山田哲人が幼少期に行っていた、バドミントンのシャトルをバットで打ち返す練習に励んだ内山は、小学6年になると本気でプロ野球選手を目指すようになる。
こちらは雑誌『Number』の掲載記事です。
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