獅子の遺伝子BACK NUMBER
「ああ、本当に終わるんだな」西武・栗山巧の引退を旧友が実感した“ある場面”「バッティングに関しては変人」“1周回って”なお進化求めた打撃道
text by

市川忍Shinobu Ichikawa
photograph byJIJI PRESS
posted2026/08/27 11:05
2009年8月、9回、サヨナラの内野安打を放ち、飛び上がって喜ぶ上本達之と栗山巧
そんななか2014年には監督がシーズン途中で休養を発表し、栗山の二軍時代の恩師、田邊徳雄氏が監督代行となった。2015年、2016年と田邊監督のもとで戦ったが順位は4位。クライマックスシリーズ進出はならなかった。
2017年、辻発彦新監督を迎え、2018年にライオンズはリーグ優勝を果たすのだが、栗山はシーズン当初から起用されていたわけではなかった。
そんななかでもシーズン中盤以降は勝負強さを見せつけて、スターティングメンバーに復帰。2019年も466打席に立ち、3割以上の出塁率と長打率を記録した。
求められる役割に合わせて常に進化
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このとき年齢は36歳。
その後、年々スタメンでの出場は減っていく。
上本氏は振り返る。
「起用が減ったとき、バッティングのスタイルを変えたのだと思います。レギュラーで出ていたころは、おそらくホームランを打とうとは考えていなかったと思うのですが、スタメンから外れるようになって『単打だけでは使ってもらえない』と、自分で試合を決めに行くような打撃スタイルに変えました。そのせいで、一時期、すごく空振りが増えましたよね」
時代の変化やチームから求められる役割によって進化を続けてきたからこそ、こうして長きに渡り活躍を続けてこられたのだろう。
そもそも、短期間で大きくバッティングのスタイルを変えることは可能なのだろうか。
「難しいですね。構え、打つポイント、フォームとかアプローチの仕方など全部を変えなければいけないからです」

