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「イケイケな男前」栗山巧の印象が一変「殺気立った目で睨みつけて…」上本達之が振り返る若手時代「先輩を名字で呼ぶようになって察知した“変化”」
text by

市川忍Shinobu Ichikawa
photograph byJIJI PRESS
posted2026/08/27 11:04
8月30日に引退試合を迎える栗山巧
上本氏が栗山と仲良くなったのは入団直後だった。
「たまたまクリからトレーナーさんや、税理士さんを紹介してもらって、オフに顔を合わせる機会が増えたんです。いろいろ話をするようになりました。寮でも一緒に生活していたので夜、一緒にトランプをして遊んだ記憶があります」
「男前だし、イケイケな印象」
第一印象は「やんちゃそうな兄ちゃん」だったと笑う。
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「男前だし、イケイケな印象を受けた覚えがあります」
しかしその印象は徐々に変化していった。
「トレーニングを一緒にしていたのですが僕、最初はクリに勝ちたいと思ってやっていたんですよ。でも、彼には敵わないと早々に諦めました。クリの『絶対、ほかの人には負けない』という思いは、当時からすごかったですね。特に若い時は、今よりもっと執念が強かったと思います」
栗山を語る上で伝説となっているのが2006年8月1日の対ロッテ戦でのホームランだ。空振りをした際に右手首を痛めたものの、直後に満塁ホームランを放ち、のちに有鉤骨骨折していたことが判明した。
「骨折しながらホームランを打ったりしたエピソードなどもそうなのですが、技術があって、根性もあるのか。根性があって、技術があるのか、どちらが先行しているのかわかりませんが、とにかく負けん気の塊のような人です。多分、ほかの2000安打記録保持者のような才能はクリにはなかったかもしれません。でもその執着心といいますか、根性があった。僕は全く足元にも及ばなかったですね」
「殺気立った目でにらみつけながら…」
栗山といえば若き日の練習量の多さが有名だが、上本氏もそんな栗山の姿を目撃した一人だ。
「田邊徳雄三軍野手コーチが当時、二軍の打撃コーチで、よく室内練習場でマンツーマンで練習していました。田邊さんが緩いボールを投げて、クリがそれを打つ練習をしていたのですが、なかなかうまく打てない。そうすると田邊さんがクリのやる気に火をつけようとして、わざと憎まれるようなことを言うんですよ。『おいおい、そんなもんか?』とあおるんですよね。そんな田邊さんのことを殺気立った目でにらみつけながら練習していた姿を覚えています」

