甲子園の風BACK NUMBER
「シビれる戦い」イチローが称えた甲子園決勝「下級生からも教わって」「想定内、想定内」健大高崎も智弁和歌山も…なぜ順風満帆でなくても頂点を争えたか
text by

間淳Jun Aida
photograph byJIJI PRESS
posted2026/08/23 17:03
2020年、智弁和歌山を指導した際のイチローと中谷仁監督(代表撮影)
しかしその中でも、指揮官や選手に焦りはなかった。
決勝戦の8回表、3アウト目を取って、智弁和歌山の選手たちがベンチに戻ってくる。その選手たちを迎え入れる中谷仁監督が声をかけた。
「想定内、想定内」
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このイニング、智弁和歌山は健大高崎の石田雄星に2ランを許し、試合をひっくり返された。残る攻撃は2イニング。5年ぶり4回目の優勝に向け、劣勢に立たされた。
選手たちを落ち着かせるように、中谷監督は想定内と繰り返した。ただ、その言葉と胸の内には乖離があった。試合後、微笑みながら回想する。
「自分の想定よりも一段階、上の展開になりました」
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