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横浜156キロ腕・織田翔希の異変「いける!」「バントのサインはなし」「お前はいい所で打てる」“元ドラ1監督”と智弁和歌山打線が語る攻略の真相
posted2026/08/21 06:04
大会ナンバーワン投手の織田翔希を、智弁和歌山打線はなぜ打ち崩せたのか
text by

間淳Jun Aida
photograph by
Hideki Sugiyama
選手に道筋を示し、あとは信じてじっと待つ。その指揮官の思いに、選手たちは結果で応えた。智弁和歌山が下馬評を覆し、優勝候補の筆頭に挙げられていた横浜に7-1で完勝した。
智弁和歌山の勝因は、世代ナンバーワンとも評される横浜・織田翔希投手の攻略にある。
「いける!」試合直後から感じていた異変
今大会で最速となる156キロを何度もマークした右腕に対しても、臆することはなかった。
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1点を追う3回に3連打で同点に追いつくと、なおも無死二、三塁で5番・楠本龍生選手がライトへ勝ち越し3ランを放った。カウント2ボールからの3球目。152キロの速球を捉えると、打った瞬間に本塁打を確信してバットを静かに置き、ゆっくりと一塁へ走り出した。
「2ボールだったのでストレート一本に張っていました。覚悟ができた打席だったと思います」
続く打者は凡退したが、7番・川原一将選手がショート強襲の安打を放つ。智弁和歌山は織田に対して打者16人で8本の安打を浴びせ、2回1/3でノックアウトした。
智弁和歌山は試合開始直後から、織田攻略の手応えを得ていた。同時に〈異変〉も感じていた。初回は2死から、3番・井本陽太選手と4番・山田凜虎選手が連打。結果的に無得点に終わったが、ベンチからは「いける!」と声が上がっていた。
ストレートが一番難しいのに比率が
中谷仁監督の心の中も、選手たちと同じだった。
「織田投手を打ち崩せると信じて練習してきたので、周りの方々よりも僕らはいけると思っていました」
織田から得点を奪えるという自信には根拠があった。智弁和歌山は試合前日、打撃マシンの球速を170キロに設定して練習した。150キロを超える織田の速球を想定し、スピードに目を慣らした。そして、これまで磨いてきたスイングの速さと強さで、織田の速球を打ち返すイメージを膨らませた。
初回に織田が投じた球数は25球で、変化球は半分以上の13球を占めた。12球の速球のうち、智弁和歌山の打者が空振りしたのは1球しかなかった。各打者はバットに当てにいくわけではなく、力強くスイングしながら、織田の速球に1巡目から反応できていた。
智弁和歌山OBでかつて阪神にドラフト1位指名され、巨人と楽天にも在籍した経歴を持つ中谷監督はこう語る。

