- #1
- #2
プレミアリーグの時間BACK NUMBER
「リバプールのために」プレミア他クラブ移籍の噂もファン残留熱望、“古巣帰還”の南野拓実と笑顔…“悪夢からの復帰戦”で遠藤航33歳が愛される理由
text by

山中忍Shinobu Yamanaka
photograph byChris Brunskill/Fantasista,Getty Images
posted2026/08/13 17:01
リバプールの親善試合に出場した遠藤航。聖地アンフィールドのファンは33歳の日本人MFを求めている
出番を待つ前半には、ピッチサイドでのウォームアップ中、左足だけで軽くジャンプして、前後にもステップする動作が見られた。試合後に尋ねてみると、「リハビリの一環としてやっていたことを、継続してやっているだけ」とのこと。試合後には、患部の張りや痛みがあるとも言っていた。
「ベストな状態ではないので。でも、痛みがめちゃくちゃあるわけでもないし、怪我のリハビリは、そういう中でやっていくのが当たり前。なので、そこは何も心配していなくて、試合に出たことが大事」
アンフィールドの大歓声、ファンは残留熱望
後半開始時、遠藤はアンフィールドの観衆による大歓声でピッチに迎えられた。
ADVERTISEMENT
昨季の遠藤は早々に優勝争いから脱落したチーム(最終順位5位)で、一昨季のプレミア優勝に貢献したクローザーとしての出番すら減ってしまった。計12試合出場に留まった33歳には、同じプレミアリーグのフルアムなど今夏に移籍の噂が絶えない。契約最終年に入り、クラブが移籍金収入を得るラストチャンスであり、本人サイドも、他のプレミア勢から複数年オファーが届けば、検討の余地はあるかもしれない。
だが、リバプールのファンサイトを眺めれば、監督交代に伴う「セカンドチャンス」を得るにふさわしい実力者として、残留を熱望するファンの声が多数である。
アンフィールドから請われる理由は、復帰初戦での45分間でも垣間見られた。
敵のゴールキックを、背丈で上回るFWミカ・ビエレスを相手にヘディングで競り勝ったかと思えば、弾んだルーズボールをダイビングヘッドでクリアし、スタンドから拍手を送られるまでには、ピッチに立って1分とかかっていない。後半11分の失点シーンは、本来のキレが戻っていれば、ゴール前で正対したビエレスのシュートをブロックできていたに違いない。その直前には、ショートカウンターに転じた敵のパスを読み、自軍ボランチのライアン・フラーフェンベルフが失ったボールを、ダイレクトパスで彼に預け直していた。
遠藤の証言「守備力をかなり重視しそう」
後半21分以降はCBフィルジル・ファンダイク、MFドミニク・ソボスライに託されていたキャプテンマークを付けた。
後半43分、セットプレーから奪われた逆転ゴールは、距離の出なかった自身のクリアを拾われた結果としてのCKからだった。これも、本調子なら、足下で跳ねた味方の横パスを確実にクリアするか、一旦コントロールした上で着実に捌いていたに違いない。
とはいえ、その前後には“らしいプレー”も見せている。

