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なぜソフトバンクは“入団辞退リスクあった”佐々木麟太郎を1位指名したのか? 四軍制も…じつはプロ野球最強チームが直面している“育成の悩み”
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田尻耕太郎Kotaro Tajiri
photograph byJIJI PRESS
posted2026/07/20 11:00
進路を表明する記者会見で涙ぐむ米スタンフォード大の佐々木麟太郎
麟太郎も興味示した“練習設備”
彼らをいかに開花させるか。
その点、ソフトバンクが頼るのが最新鋭のテクノロジーであった。打撃練習といえば、打ちやすい球を強く遠くへはじき返す中でフォーム固めをしていくというのが従前の常識だった。しかし、ソフトバンクは真逆だ。実在する投手のボールのデータを入力することでフォーム映像も球も再現してくれる「トラジェクトアーク」というマシンとの“対戦”を積極的に推奨している。一軍本拠地のみずほPayPayドームだけでなく、ファーム拠点のHAWKSベースボールパーク筑後の屋内練習場にも設置されており、筑後の場合は各曜日2人ずつの投手との“対戦”が可能になっている。たとえばロッテ・種市篤暉、楽天・早川隆久、西武・武内夏暉といった各球団の主戦級ばかりで、背番号3桁の育成選手だとしても常に球界の好投手と対戦できる環境が整っているのだ。7月上旬に施設見学に訪れた佐々木も興味津々だったという。
未来の大砲、育成できるか?
このトラジェクトアークを活用して飛躍したのが、今季5年目で自身初の二桁本塁打をすでにクリアしている正木智也(26歳)だ。昨季序盤に左肩亜脱臼の大怪我をするなど長いリハビリに苦しんできたが、復帰への過程においてトラジェクトアークを使用した打撃練習を大事にしてきたという。
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「正直、最初は激ムズ。全然打てなくて、こんなのやったらバッティングが崩れるんじゃないかと思いました。だけどやり続ける中で対応力が上がっていきました。今ではやらないと気が済まない。一軍の試合前練習でも、グラウンドでの打撃練習が終わったらすぐにベンチ裏でトラジェクトアークを打ちに行っています」
正直、現時点では先述したファームにいる未来の大砲候補たちはチームの主力を脅かすような成績を全く残せていない。このまま伸び悩めば佐々木を獲得できなかったことが痛恨の極みとなるかもしれない。ソフトバンクは球団をあげて種をまいてきた最新鋭の取り組みに未来の命運を託している。
