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「首を振っておけば」悪夢のブラジル戦…“93億円の市場価値”日本代表MF佐野海舟は悔やんだが「W杯は国を背負って戦える」なぜ今は前向きなのか
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ミムラユウスケYusuke Mimura
photograph byKeiji Ishikawa
posted2026/07/23 17:26
単独インタビューでW杯、そして自らの今後について語ってくれた佐野海舟。市場価値が日本円にして約93億円に高騰している
「結局、勝負が決まるのは、最後のプレーの質や、ボールを奪えるか奪えないかというところなので。ブラジルの選手たちの多くは普段からとても高いレベルで、日常的にやっているのに対して、まだそういう経験があまりない自分のような選手との間には差があって当たり前だと思います。だから、上を目指してやっていくことがレベルアップにつながると思います。それを解決するのは、移籍などありますけど、そこは自分だけではどうしようもできない部分でもあります。だから、まずは自分にできることだけを考え、基準を高く持って、やり続けることがレベルアップにつながるのかなと思っています」
ブラジルの多くの選手は、欧州5大リーグやチャンピオンズリーグなどでタイトル争いを繰り広げるクラブに所属し、極限の勝負を日常としている。その「日常の差」を埋めるための環境は、自分の意思だけで手にできるわけではない。だからこそ、いま自分にできることに集中する。浮ついたところのない、佐野らしい答えだった。
苦しんでいた4年前と今…W杯で感じたこと
そんな佐野自身にとって、初めてのW杯とはどのようなものだったのか。日本代表の一員として責任や誇りを感じているという話はこれまで本人の口から散々語られてきた。だから、「個人的にはどんな大会だったのでしょうか?」と問うと、表情を崩しながら「めちゃくちゃ難しいですね」と言い、しばらく考え込んだ。そこからはまず、4年前の状況について、こう振り返った。
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「前回大会のとき、選手としてはW杯とは遠いところにいました。それでも、日本代表の戦いぶりは、『明日からもう一回、サッカーを頑張ろう』と思わせてくれるようなものでした」
2022年の冬。佐野は当時J2の町田ゼルビアに所属し、ケガとオーバートレーニング症候群で半年ほどプレーできない時期を経験していた。日本中が熱狂したドイツ戦やスペイン戦の勝利を、佐野はテレビの前で見つめる側にいた。
そこから4年で、見つめられる側へ。自分が戦う一員となったからこそ感じられたことがあった。
「自分があの中に入ってやると、また違った感情がありましたね。色々な人の人生を動かせるくらいの大会だと感じました。そういうところで国を背負って戦わせてもらえるって、当たり前ではないと思うんです。そんなW杯の大きさを肌で感じられたから、もっともっと、レベルアップしないといけないなと前向きな気持ちに今はなれました」
森保監督がよく言ってくれるんです
佐野の活躍を見て、日本全国のボランチの選手は奮い立ったはずだ。あるいは、佐野の家族や、これまでのサッカー人生でかかわってきた指導者たちは、誇らしく思ったかもしれない。
では、佐野自身は、どういう人たちに活力を与えられると感じたのだろうか。

