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完璧なブラジル戦前半が一転…日本代表「理想の佐野海舟弾」を無力化したアンチェロッティ采配「プレーしてみたかった」長谷部誠コーチが語っていた凄み
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ミムラユウスケYusuke Mimura
photograph byTullio Puglia - FIFA/Getty Images
posted2026/07/01 11:04
試合前、森保一監督と握手するアンチェロッティ監督。欧州5大リーグ全制覇の実績はダテではなかった
「ビニシウスにボールが入ったときに、日本の右サイドの低い位置にビニシウスと対峙する堂安律選手、ドウグラス・サントス、伊東選手の4人がいる形でした。そのなかで伊東選手が堂安選手のサポートをするためにビニシウスのほうに近づいていった。すると、それを見たビニシウスは伊東選手の奥にいるガブリエウ・マガリャンイスにパス。そして、ガブリエウがフリーでボールを受けた。ブラジル最終ラインのなかで最もパスセンスのある彼がクロスを入れ、カゼミーロがヘディングでたたき込んで同点ゴールが生まれました」
――この流れだと、伊東選手の対応がうまくいかなかった?
「いや、違います。むしろ、今日はビニシウスがボールを持ったときには、1対1の局面を作らせないという決まり事がありました。オランダ戦でもスウェーデン戦でも、相手のサイドアタッカーと1対1になる局面を作られ、カットインからのゴールを許していました。彼ら以上の能力のあるビニシウスがいるのだから、ロジカルだったと思います。ただし、それは“今の日本の実力を考えれば”という注釈がつきます」
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――どういう意味でしょう。
「やはり、相手の1人を日本が複数選手で守らないといけない状況から脱して、日本人選手もさらに個人の能力を上げていかないといけない。そう痛感します」
日本の戦術が進化すると相手も
――やはり個の能力のレベルアップが急務ですか?
「それは間違いないと思います。ただ、この日の時点ではビニシウスを1対1で守るということはできない。だから、そこでクロスを上げられるなら、中で跳ね返すしかないと選手は考えていたそうです。ただ、それが簡単にできないクロスをブラジルは入れ続けてきていましたね」
――前編でも少し触れましたが、逆サイドのポケットのエリアに、ゴールに向かう軌道のクロスを入れていたという話ですよね?
「そうです。ただ、そこを相手が徹底して狙ってきたというのは『進化論』みたいなものなんですよ」
――進化論ですか?
「はい。日本代表は2024年のアジアカップでは、相手が正面からのロングボール戦術に屈して、ベスト8に終わりました。そこで日本は高さと強さのあるセンターバックを3人に増やして、対応できるようになりました。しかし、そうなると、どうしても守備的にならざるを得ないから、ウイングバックに本来は攻撃的なポジションの選手を起用した。W杯の日本代表でいえば、堂安律選手や中村敬斗選手ですよね。ただ、彼らはクロスへの対応が得意ではなく、サイドからのクロスに対して苦しんだ。日本が進化したら、今度はそんな日本を倒そうとして相手が進化して……という流れがあり、今回は相手にやられてしまいましたね」
アンチェロッティ采配…長谷部コーチは何を思ったか
――その辺はブラジルのカルロ・アンチェロッティ監督の修正力の高さも感じられた部分なのかもしれない。

