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「馬を信じて」ロブチェンと松山弘平は“あえて動かなかった”「勝負に出た川田将雅、ルメールも完璧に…」日本ダービーを熱くした“名手たちの思惑”
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島田明宏Akihiro Shimada
photograph byKeiji Ishikawa
posted2026/06/01 17:02
見事ダービージョッキーとなった松山弘平(36歳)。二冠馬ロブチェンの馬上で感極まる
単に、器用なタイプというわけではないだろう。松山にしてみると、自分の体をコントロールするようにロブチェンを動かすことができ、ロブチェンにしてみると、自分の体をどう動かすかを松山が決めてくれる――という、完全な「人馬一体」を見せてくれた。
道中で動いた川田将雅、あえて動かなかった松山弘平
レースを振り返りたい。
17番枠から出たロブチェンは、他馬と横並びのスタートを切った。
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「初速がつきにくいところがあるので、外枠のぶん、ポジションが中団ぐらいになってしまった。本当はもう一列前で競馬をしたいところでしたが、そこを取りに行くには、もう一速、二速上げなくてはならないのですが、それは違うなと思った。馬の力を信じて、リズムを大事にしました」
1000m通過は1分0秒7。比較的ゆったりした流れになった。
それを嫌い、向正面で、川田将雅が乗るバステールが最後方から一気に2番手まで進出した。同馬を管理する斉藤崇史調教師はこう話す。
「川田騎手が本当にいいタイミングでいい動き方をしてくれました。あのまま行っていたら、後ろから差し込んできても、まあ頑張ったねという感じで終わりそうでしたから。勝負に出てくれたと思っています」
川田が動いたとき、松山も一瞬、動くことを考えたという。
「でも、そこで少しペースが上がった感じがしたので、このリズムなら問題ないな、と」
そう判断し、動かなかった。共同通信杯で3着に敗れた経験も、そこに生きていた。
「追い出しだったり、そういったところも含めて、今日は本当に負けが生きたなと思う競馬でした」
同じく二冠がかかったアルアインで5着に敗れたときは、ダービーの雰囲気に呑まれたというが、今回は違った。
「プレッシャーはありましたが、年齢も含めていろんな経験をしてきたので、気持ちの持ち方とか挑み方は、当時とは違うと思っていました」
惜敗したルメール、積極策の津村明秀の思惑は…
レースを動かしたのは、川田だけではなかった。
4番人気のパントルナイーフの手綱をとったルメールは、道中、ロブチェンの少し前で完璧に立ち回った。
「自信がありました。今日はベストコンディションで、長い距離で能力を見せられると思っていました」


