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「マジでヤバい」大谷翔平の“えげつない球”を見て侍ジャパン投手陣が衝撃「台湾と韓国のフィジカル…日本より上では」WBC同行アナリストの視点
text by

広尾晃Kou Hiroo
photograph byNanae Suzuki
posted2026/05/22 17:04
大谷翔平の投球練習など、侍ジャパンに帯同したサポート役が見た舞台裏とは
――日本投手が得意とするスプリット系の落ちる球をベネズエラ打線は見逃していましたね。
「ベンチからそういう指示が出ていたんじゃないでしょうか。前回準決勝のメキシコもめちゃくちゃ強かったですが、今回のベネズエラはメジャーの主力、超一流バッターばかりでした。データ分析はどの国も当然やっていますから、シンプルに向こうが日本より強かったということではないでしょうか」
日本に“160キロ級救援が少なかった”問題
――ベネズエラ代表では、オリックスで投げているマチャド投手が活躍しました。決勝戦ではアメリカのブライス・ハーパー選手に同点2ランを打たれましたが、最終的には勝利投手になりました。ベネズエラは本職の救援投手が素晴らしかった印象です。
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「日本は、松井裕樹、石井大智、平良海馬と救援投手が3人、故障で辞退しました。その代わりに先発投手を第2先発や救援投手として追加で補強した。これは救援投手層の厚さの違いですね。先発投手を救援投手で使った場合は先発時より球速は当然上がりますから。そんな中では、種市篤暉投手は本当に素晴らしかったと思います」
――MLBには100マイル(160km/h超)を投げるリリーフ投手がたくさんいます。
「そうです。日本のように1人でもケガ人が出たら救援投手のレベルが下がるようなことはありません。そもそも今、日本人で中継ぎで投げるメジャーリーガーは松井裕樹投手ひとりしかいないじゃないですか」
――今後、中継ぎでMLBに挑戦するようなレベルの投手が出てこないと厳しいということでしょうか。
「NPBでは、中継ぎや抑えで好成績を上げた投手は、みんな先発に転向しようとします。今季でいえば西武の平良海馬、広島の栗林良吏両投手が先発に転向しましたが、そういうこともあって救援陣の層が薄いんです。MLBでは100マイル出す救援投手がたくさんいますが、先発に転向したいと思っても、もっとすごい先発投手がいますから難しい。そもそもNPBは支配下選手の定員が840人ですが、MLBはマイナーも含めれば何千人もいます。層の厚さの違いはどうしようもない部分はあります」
プレミア12…台湾も韓国もフィジカルが
――来年11月にはプレミア12、再来年にはロサンゼルスオリンピックがあり、野球競技が行われます。

