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「マジでヤバい」大谷翔平の“えげつない球”を見て侍ジャパン投手陣が衝撃「台湾と韓国のフィジカル…日本より上では」WBC同行アナリストの視点
text by

広尾晃Kou Hiroo
photograph byNanae Suzuki
posted2026/05/22 17:04
大谷翔平の投球練習など、侍ジャパンに帯同したサポート役が見た舞台裏とは
見ていた他の選手もみんな『マジでヤバい、試合で投げてくれないかな』と言っていました。いろんな球種に取り組んでいて、前回のデータと比較しても、球速や変化量も、プロットもよりすごくなっていた。投げている球の意図などについて本人とも話をしました。僕はそこから大谷選手は今季サイ・ヤング賞を取りに行く気なんじゃないかなと感じました」
――東京でのプールCの対戦相手は韓国、台湾、チェコ、オーストラリアでした。他のプールと比べて、これまであまり負けていない相手でした。
「侍ジャパンは、2024年のプレミア12で台湾に負けています。全然楽ではない相手でした。いい選手もいました。特にチェコのオンジェイ・サトリア投手。日本の各打者がなかなか攻略できませんでしたが、彼の投球は素晴らしかったですね」
サトリアが3年前にチェンジアップを覚えていたら
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――サトリア投手は今大会ではオーストラリア戦、日本戦に投げて8.1回自責点0、勝ち星はつきませんでしたが、WBC参加の全投手中で最高の成績でした。
「マジで良かったです。日本の打者がガチでいって打てなかった。127km/hのフォーシームと120km/hくらいのチェンジアップですが、2つとも同じ軌道でくる。チェンジアップは打者にはストレートと同じように見えていたと思います。だからタイミングが合わない。チェコ戦は大谷選手と鈴木選手は出ていませんでしたが、出ていても打てなかった可能性すらあります」
――サトリア投手は、あの試合がキャリア最後の登板になったようです。2023年も日本戦に登板していましたが、その後、NPB球団に入団の打診をしたとも。
「2023年のサトリア投手は今のチェンジアップはまだ覚えてなかった。あの時に投げていたらNPBに行く可能性はあったかもしれません」
分析はどこの国も…シンプルにベネズエラが強かった
――全勝で東京ラウンドを通過して、マイアミに行きました。やはり環境の変化は大きかったのではないですか?
「前回もそうですが、時差の問題もありますし、しょうがないと言えばしょうがないです。例えば、到着した日はフロリダ国際大学のグラウンドで練習をして、次の日は朝9時から試合があるペトコパークで練習をして、次の日も朝9時から練習。試合当日は現地時間で21時からです。でもそのかわり東京ラウンドでは日本はずっと19時試合開始で固定されて有利な条件ではありましたから、文句は言えません。
ただし、そのタイムテーブルが勝敗に直接影響したかというと、そんな印象はありませんでした。選手もシンプルに『ベネズエラが強かった』と言っていました。ピッチャーがいいし、バッターもスイングが強いと」

