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「もうやめよう」一度はプロレスラーをあきらめて…南小桃23歳がマリーゴールドで輝くまで「高く飛びたくなっちゃいました」奉納プロレスで驚異のダイブ 

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原悦生

原悦生Essei Hara

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posted2026/05/13 17:01

「もうやめよう」一度はプロレスラーをあきらめて…南小桃23歳がマリーゴールドで輝くまで「高く飛びたくなっちゃいました」奉納プロレスで驚異のダイブ<Number Web> photograph by Essei Hara

「岩谷麻優さんからベルトを取りたい」マリーゴールドで急成長中の南小桃。“泣き虫”な23歳が高く飛べる理由とは

岩谷、弓月とのトリオで「マリゴの象徴になれたら」

 筆者が一番印象に残っているシーンは、今年になって小桃が泣いた時だった。1月20日、都内で行われた記者会見で、小桃は2回も泣き崩れた。ビクトリア弓月、岩谷とのシングルマッチ2連戦の発表の席だった。

「あれはやばかったですね。思っていたことが言えなくなって、ああなってしまいました。私、すぐ泣いちゃう。0か100なんです。これを言うと決めていたのにど忘れしちゃって。ちょっとの変化に弱い。それでもう無理という感じ。そうなるともう駄目なんです。『すごかったねえ』とみんなに言われました」

 1月24日、ユナイテッド・ナショナル王者の弓月と対戦。いきなり弓月にコーナーから場外へプランチャを放った。一歩も引かない好試合だったが、15分時間切れ。小桃やるじゃないか、という印象だった。それでも小桃は「勝っておきたかった」と悔しがった。

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「全部、痛かったです。空気が違います。なんか圧を感じました。パワー、雰囲気、目線。プロレス脳との戦いでした」と弓月戦を振り返った。

 1月30日には新宿FACEのメインイベントで、岩谷とのスーパーフライ級のタイトルマッチがあった。最後はムーンサルトプレスに敗れたが、その奮闘ぶりは驚きに値した。

「ずっと見ていた人と私がシングル。ビビってはなかったです。すごいです。自分の世界みたいな間とか、怖いです。痛かったです。私はこうならないといけないな、と思いました。麻優さんは受けて受けて立ち上がってくるゾンビみたいなイメージですが、攻めもすごいんです。私も受けて受けてですが、その後が攻められない。スーパーフライ級王座には憧れがある。麻優さんからリスペクトを込めてスーパーフライのベルトを取りたいんです。長期政権を築ける人になりたい。最近は少し責任を感じるようになったかもしれません」

 4月14日にはワールド王者の青野未来とのシングルマッチが新宿FACEのメインイベントで行われた。

「重かったです。攻撃も重かったし。未来さんは赤のチャンピオンでチャレンジマッチ。私、本当に頑張らないと、といつも思ってはいるんですが、未来を背負うのは嫌なんで、目を背けているんです。でも、私、やっぱり頑張らないといけない。そんな日でした」

 岩谷、弓月との“アイコンピーチアロー”という名のトリオで、新設された6人タッグ王座3Dトリオスにも3月14日に後楽園で挑んだが、桜井麻衣、山中絵里奈、翔月なつみ組に敗れた。

「本当は麻優さん、弓月と、初代を取りたかった。この3人でマリゴの象徴になれるような、出てくるだけでみんなが笑顔になれるようなトリオになれたら」

【次ページ】 “男子より高く飛んだ”奉納プロレスで驚異のダイブ

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