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「ナカタニ、なんと残念なことか…」敗者中谷潤人の“異変”、海外実況席は嘆いた…「イノウエの美しいアッパー」英語解説が絶賛した井上尚弥“2つのパンチ”
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NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph byNaoki Fukuda
posted2026/05/04 11:04
12ラウンドの死闘となった井上尚弥vs中谷潤人。海外実況はこの一戦をどう見たのか
「いいショットです。イノウエの見事なアッパー。美しい仕事、これこそ彼の本質です。第9、10ラウンドでプレッシャーを受け、私たちはイノウエに問いを投げかけました。そして第11ラウンドで彼が戻ってきます」
ここが、この試合のもう一つの核心だった。中谷とルディが修正した。それでも井上は、さらにその先で再修正した。実況はこう続ける。
「流れを王者側に引き戻しました。このラウンドが試合を決めるかもしれません」
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そして残り10秒、中谷に決めた左アッパー。実況席はその一発を、こう表現した。
「あの一発はまさに“ヴィンテージ”イノウエです」
井上らしさそのもの。相手が流れをつかんだように見えた直後に、必要な場面で必要なパンチを決める。
9、10ラウンドで中谷が作った流れは、11ラウンドの井上によって押し戻された。
「イノウエが2、3ポイント差で勝ったと思う」
試合終了直後、判定が出る前に、英語実況はこの一戦をこう総括している。
「まるで二つの違う試合だったように思います。前半は残念ながら慎重すぎました。そしてイノウエが序盤のラウンドを少しずつ拾っていたと思います。より積極的で、より攻撃的だったからです」
「でも後半は、ナカタニがコーナーからの良い助言を受けてパターンを変えたと思います。ただ終盤、イノウエはチャンピオンとしてやるべきことをやりました」
「スコアはどうでしょうか。ジャッジの1人か2人は接戦になっているでしょう。私はイノウエが2、3ポイント差で勝ったと思います」
中谷陣営には確かにプランがあった。そしてそのプランは一度、井上を揺らした。だが井上尚弥は揺らされてもなお、最後に試合を自分の側へ引き戻した。それが、この夜に海外実況が見た「チャンピオンの仕事」だった。



