バレーボールPRESSBACK NUMBER

中田久美から「あなたはどうなりたいの?」北窓絢音21歳に芽生えた“エース”の自覚…SVリーグ制覇も「まだまだ」理想のエース像は木村沙織 

text by

米虫紀子

米虫紀子Noriko Yonemushi

PROFILE

photograph byYohei Osada/AFLO SPORT

posted2026/05/01 06:02

中田久美から「あなたはどうなりたいの?」北窓絢音21歳に芽生えた“エース”の自覚…SVリーグ制覇も「まだまだ」理想のエース像は木村沙織<Number Web> photograph by Yohei Osada/AFLO SPORT

バレーボール女子日本代表・北窓絢音(21歳)。SAGA久光スプリングスのSVリーグ初優勝に貢献した

 エースとして目標にしているのは?と聞かれるたびに、「木村沙織さん」と答える。優勝後のミックスゾーンでも、「昨日も沙織さんのプレーを見て寝ました。大好きです」と屈託のない笑顔で答えた。

「理想のエース像は……どんなに難しいボールも、私なら決めてくれるって、みんなが答えてくれたり、みんながそれをわかってトスを持ってきてくれる。で、それを全部決める。それがエースなのかなと、小さい頃からずっと思っていたので、そこはブレないように考えています」

 だがそのエースには、まだまだなりきれていないと省みる。

ADVERTISEMENT

「やっぱり、ラリーが続いた時とか、点差がない状況で自分にトスが上がってきたのに決めきれないというのが、一番悔しいですね。あとは自分がフロントにいて、なかなかローテーションが回らない時に、『まだ足りないんだな』って。悔しかったです」

 いくつかの場面が頭にフラッシュバックしたのだろう。悔しさが甦り、唇を噛んだ。

 特にファイナルの2試合は、大阪マーヴェラスの堅いブロックディフェンスに阻まれ、両日ともアタック決定率は20%台に抑え込まれた。

「決めたい決めたい!というのが体に出ちゃって、こわばってしまった。気持ちだけ強く持ちすぎてもダメだなと、学びました」

 それでも時折、相手コートを鋭く射抜くインナースパイクや、巧みなブロックアウトを見せられると、やはり期待せずにはいられない。特にファイナル第2戦は、セット終盤になるほど決定力が上がった。

「昨日(ファイナル第1戦)は点数ばかり気にしちゃって、『あーどうしようどうしよう』みたいになっていたんですけど、今日は点数を考えずに、夢中でバレーをしていました。あっという間に、もう3セット目だ、もうマッチポイントだ、みたいな感じで。それぐらい夢中でやっていたし、1点1点を全部決めに行こうと思っていた。そっちのほうが良かったのかなと思います(笑)」

【次ページ】 中田監督「まだまだ、全然足りない」

BACK 1 2 3 4 NEXT
#北窓絢音
#SAGA久光スプリングス
#中田久美

バレーボールの前後の記事

ページトップ