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井上尚弥と中谷潤人「勝負を分ける要素が2つある」米老舗ボクシング誌編集長が断言…5.2東京ドーム直前“最終予想”「ナカタニにも見せ場はあるだろう」
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杉浦大介Daisuke Sugiura
photograph byTakuya Sugiyama
posted2026/04/30 11:01
順調な仕上がりを見せる井上尚弥。中谷潤人との一戦に向けて自信をのぞかせる
至高の開始ゴングを目前に控え、注目は両者がいったいどんな戦い方をするか。ともにハイレベルのオールラウンダー同士であるがゆえに、さまざまな方向性が考えられる。それゆえに両雄の選択が気になるが、一般的にスピード、スキル、経験値で上回る井上は少なくとも序盤はアウトボクシングをすると見る関係者が多い。
“モンスター”の公開練習時のこと。井上真吾トレーナーが「うちの方ではナオの出入りだったり、スピードだったり空間を見てもらいたい」と話し、井上尚弥本人から「そこまで言ったらダメ(笑)」と止められるシーンがあった。ジョーク混じりのやりとりだが、核心に迫った要素であることは明白。フィッシャー編集長も「イノウエ陣営はナカタニと(トレーナーの)ルディ・エルナンデスに対して強いリスペクトを持っている。序盤は昨年9月のムロジョン・アフマダリエフ戦のように、慎重だが主導権を握るボクシングになるはずだ」と予測していた。
「クロフォードを参考にしている」
一方、アンダードッグとみなされている中谷はどう出るのか。
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興味深いのは、中谷は米国から帰国直後のメディア対応時、「テレンス・クロフォードがサウル・“カネロ”・アルバレスを下した試合を参考にしている」とも明かしていたこと。スーパーウエルター級から階級を2つ上げたクロフォードが昨年9月、スーパーミドル級4団体統一王者の“カネロ”に挑み、距離感、技術を生かして馬力では勝るメキシコの英雄をほぼ完封した一戦である。
スイッチヒッターのクロフォードだが、強敵相手にはサウスポーで戦うことが多い。カネロ戦も同様であり、巧みなボディワークを駆使しながら中間距離でパンチをもらわずにフルラウンドを戦い切った。同じサウスポーの中谷にとって、このように技術で相手を空転させた達人の戦いぶりは参考になるのだろうか。


