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「その言葉に、涙がこぼれていました」DeNA→西武の“ガッツマン”桑原将志「FA移籍の葛藤」心を支えた筒香嘉智からの電話「違うチームに行っても…」 

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佐藤春佳

佐藤春佳Haruka Sato

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posted2026/04/18 11:03

「その言葉に、涙がこぼれていました」DeNA→西武の“ガッツマン”桑原将志「FA移籍の葛藤」心を支えた筒香嘉智からの電話「違うチームに行っても…」<Number Web> photograph by Haruka Sato

気迫溢れるプレーはまさに「ガッツマン」。桑原が名門復活を牽引する

 人生の選択の意味を、桑原はこんな言葉で明かす。

「横浜は大好きなチームだし、のびのびと野球ができて居心地も良い。横浜で生涯一筋で野球をやることはすごくかっこいいし、そういう選手になりたいな、って考えていたこともあったんですけど……。でも、そこに甘んじるのではなく、違う環境に身を置くことで自分を変えられると思いました。

 野球人として、人としての選択ですかね。30歳を超えても苦労できるって、貴重なことだと思う。やっぱり人って苦しい道とかしんどい道をあえて選ばないと思うんですけど……。でも自分が思い描いている現役が終わった後の夢というものを考えた時に、今いろいろな苦労をして、より多くの人と関わるという時間がないと、その後の夢も何か浅いものになってしまうんじゃないかと思ったんです」

筒香にだけに打ち明けていた思い

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 FA権の行使を表明してから移籍を決断するまで2週間。揺れ動く気持ちを抱え、自分と向き合ったこの時期は、あえてベイスターズの球団施設に足を踏み入れず、チームメートを含め球団関係者に相談することもしなかった。しかし、1人だけ例外がいた。

「気持ちが揺らぐのが嫌だったんです。だから家族以外にはほぼ相談をしていなかったんですが、筒香さんには本当に気に留めていただいて、何度か電話で話しました」

 2歳上の筒香嘉智内野手は、入団以来その背中を追いかける存在だった。選手としてだけでなく、球道を極めるその生き方や、人間性も含めて尊敬している。筒香自身も一度ベイスターズを離れメジャーリーグに挑戦し、マイナーや独立リーグを経験しながらも夢を追い求め闘った経験があった。

【次ページ】 「電話越しで僕ひとり、泣いていました」

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