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今も週6でトレーニングを続ける元Jリーガー・鄭大世と医学博士が実証実験で証明した「猛暑で最適なパフォーマンスを発揮する」ウェアとは?
posted2026/05/01 11:00
現役を引退した今も激しいトレーニングを重ねる鄭大世氏
text by

石井宏美Hiromi Ishii
photograph by
Takuya Sugiyama
夏季のトレーニング、特に外気温が35℃を超えるような暑さや室内での無風・多湿な環境は、目に見えない敵として過酷な熱ストレスを与える。
特に高い湿度を伴う環境は人間の冷却機能を麻痺させ、パフォーマンスの低下だけでなく、熱中症という重大なリスクにも直結しかねない。アスリートにとってもウェアの選択は自分を整えるための重要な戦略で、試合の勝敗を左右し、トレーニング効率を最大化させるための不可欠な条件の1つとなっている。
そこで最新の科学的データとトップアスリートの研ぎ澄まされた直感がどのように呼応するのか。スポーツ生理学の知見から、ウェアが身体の熱を放散するメカニズムにどのように関わり、パフォーマンスを左右するのか。運動時の熱中症予防に関する研究の第一人者である松山大学・田中英登特任教授(医学博士)の監修の下、実証実験で検証した。
今回の比較実験は暑熱障害のリスクが顕著となる設定の中で行なった。人が熱を外部へ逃す効率が著しく低下する気温28~30℃、湿度50~60%、暑さ指数(WBGT)26℃という環境で、単なる運動ではなくアスリートが実際に直面する高強度のトレーニングを再現。
自転車による20分間の有酸素運動で深部体温を上昇させ、その後、スクワットやチェストプレス、バトルロープを含む高強度なウェイトトレーニングなどを行ない、心拍数140~170bpmに達するハードな内容を課した。
また、これらをこれまでスポーツシーンで広く使われてきたポリエステルやコットンを使用した従来ウェアと、速乾・冷感の機能を併せ持つアンダーアーマーの最新ウェア「UA COOL ELITE」、両方をJリーグでも活躍した元プロサッカー選手の鄭大世氏が着用。深部温度、心拍数の上昇幅、汗の蒸発量、さらには心理的、感覚的な指標として暑さ感、快適性、皮膚のべたつき感、運動強度を比較した。
結果は心拍数、体温の上昇、汗の蒸発効率など、「UA COOL ELITE」が従来のウェアに対して圧倒的なアドバンテージを有することを科学的数値が証明した。
監修者である田中教授がまず注目したのは、心拍数の劇的な違いだ。
従来のウェアでの運動では160~170bpmまで上昇したが、「UA COOL ELITE」を着用した際は常時140bpm程度を維持。さらに体温の上昇も0.2~0.3℃程度抑制されていた。
「心拍数が上がらなかったのは、体温が0.2~0.3℃抑えられていたことが関係しています」(田中教授)
心拍が上がりすぎないということは、身体が無駄にエネルギーを使っていない証でもある。結果として疲労を感じるのが遅くなり、長時間動き続けられる。心拍が乱れるとフォームや呼吸も乱れやすいが、抑えられていれば動きの質が安定し、プレーの精度も落ちにくい。判断力・集中力の維持にもつながる。
心拍数が従来ウェアより20~30bpm程度低い状態で推移した事実は、同じ運動強度であっても身体にかかるストレスが劇的に軽減され、運動継続能力が飛躍的に向上したことを意味する。
また、「UA COOL ELITE」は従来ウェアに比べて、汗の蒸発効率を約3倍に高めることも明らかになったが、それも体温の上昇を抑えることにつながっているという。
「UA COOL ELITEの素材は速乾性が非常に高く、冷感素材も使用されています。暑さのなかではとくに汗をかくことが重要となりますが、ただ汗をかくだけでは不十分です。皮膚表面から蒸発して初めて体温が下がるのです」(田中教授)
これらの検証結果から、「極限の環境条件で運動を行なった場合でも、(従来ウェアに比べると)UA COOL ELITEは熱中症などの暑熱障害になりにくいといえるでしょう」と田中教授は専門家の視点で分析した。
数値が示す客観的な事実を裏付けた鄭大世氏がウェアを選ぶ際に重視しているのは、「素肌に近い感覚。できるだけ薄くて、軽くて、着ていても煩わしく感じないもの。裸に近い感覚ですね」という。極めて高い基準を持っている。
2022年に現役を引退しているが、現在も週6日のトレーニングを欠かさない。現役時代と比べてもまったく見劣りしないほど見事に鍛え上げられた身体は、まさにトレーニングの賜物といえる。
実は「運動している時間は現役時代より長いかも」というほどで、ハイロックスやスピードトレーニングでストイックに追い込んでいる。それほどプロフェッショナルに向き合っているからこそウェアの違和感はパフォーマンスの大きな妨げになるといえるだろう。
従来のウェアを着用時、鄭大世氏は運動中に強い不快感を訴えていた。
汗を吸ったウェアはもはや外部抵抗であり、べたつきや重量感が、「自分の身体が重くなったようで運動時のストレスになると感じました」と精神的負荷がかかることによる集中力の欠如があったことを訴えた。
一方、「UA COOL ELITE」着用時は「汗をかくほどひんやりして涼しかったです」という。
「普段運動していると(暑さで)シャツを剥ぎ取りたくなるのですが、そのストレスはほぼゼロでしたね。しかもべたつきもなくて、暑くなるほど涼しくなるような感覚で。暑いなと感じたのは従来のウェア着用時に比べると圧倒的に遅かったです。むしろ素肌よりもUA COOL ELITEを着ている方が涼しいとすら感じます。パフォーマンスも上がって、長く運動ができるなという感覚もありました」
「UA COOL ELITE」が提供する素肌に近い感覚は、心理的な余裕を生み、極限状態でのもう一歩を引き出すカギともいえるだろう。
また、運動中に摂取した水分補給量にも変化があった。従来のウェアでは1リットルの水を欲したのに対し、「水をあまり欲しなかった」と「UA COOL ELITE」着用時は無意識のうちに200ミリリットルまで激減。これはウェアの冷却効率により適正に体温管理が行なわれていたという証だともいえる。
近年は気温40℃以上の「酷暑日」を記録することもある日本の夏は、ただ暑いだけでなく湿度が高く、熱が身体にまとわりつき、アスリートにとってはパフォーマンス以前に生理的な限界との戦いにもなっている。
過酷な環境下でのトレーニングにおいて、ウェアはもはや単なる身体を覆う布ではなく、アスリートを守るためのデバイスだ。ウェアはパフォーマンスを担保するための防具であり心強い味方ともいえる。
「悪魔的な暑さや、なかなか発汗できない環境のなかでも、このウェアがあればまだまだいける。シンプルに運動を邪魔しないところが本当にありがたいです。スポーツをされる方にはぜひおすすめしたいです」(鄭大世氏)
トップアスリートも納得させたテクノロジー。熱気がまとわりつく季節でも、「UA COOL ELITE」は身体に涼しさを提供する。そして余計な負荷をそっと取り除いてくれる。激しいトレーニングでも、長時間の移動でも、暑さに奪われがちな集中力を守り、もうひと踏ん張りできる余力を残してくれる。
「UA COOL ELITE」は酷暑のなかでも自分らしいパフォーマンスを保つための、静かな相棒といえるだろう。
高温多湿の日本の夏に「暑さ」と「汗」のストレスから解放 アスリートにアドバンテージを提供するUA COOL

UA COOL ELITE(UAクール エリート)
肌面には冷感機能を持つ吸放湿素材、表面には速乾促進素材を使用。冷たさと同時に、汗になる前の蒸気を吸収しムレを防ぐ。
UA COOL PRO SHORTS(UAクール プロ ショーツ)
汗を素早く吸収、外部へ発散し、アスリートの身体を常にドライに保つことで臭いも軽減。通気性とサポートを両立するメッシュウエストバンドを採用。

UA COOL PRO(UAクール プロ)
肌面には接触冷感素材、表面には速乾促進素材を使用。冷感機能と速乾性を両立。







