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「あの仏頂面だった松山英樹が…取材拒否したマキロイが…」マスターズ優勝で人が変わった? 2人からにじみ出る“王者の品格”「甘い誘惑にも負けなかった」
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舩越園子Sonoko Funakoshi
photograph byJared C. Tilton/Getty Images
posted2026/04/14 11:04
15度目のマスターズは12位タイに終わった松山英樹
予選ラウンドの最終ホールでバンカーからの脱出に失敗した際、「マキロイは怒りに任せて砂を蹴り上げた」という嫌疑が浮上し、ルール委員会から呼び出される騒動に発展した。本当に砂を蹴り上げたとすれば、状態をテストしたとみなされて、ペナルティが科されるため、過少申告で失格となる状況だった。
しかし、マキロイはティーンエイジャーとは思えないほどの冷静さを保ち、「砂につけてしまった自分の足跡を直そうとして、靴底で砂をなぞっただけだ」と、毅然と主張。
結局、マキロイの自己申告が重視され、お咎めなしとなった。そのおかげで4日間を戦うことができた彼は、20位タイに食い込んだのだが、彼のマスターズ・デビュー戦は、どこか、ほろ苦いものとなった。
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その2年後の2011年大会で、マキロイは早くもマスターズ初優勝ににじり寄り、最終日は2位に4打差で後半を迎えた。しかし、そこから先はガラガラと崩れ落ち、終わってみれば80を叩いて15位タイ。悔し涙が止まらなかった。
松山も泣いた2011年のマスターズ
そんなふうに、「マキロイが勝ちかけて勝ちそこなった大会」として記憶にも記録にも刻まれた2011年大会は、まだ東北福祉大学に籍を置くアマチュアだった松山が生まれて初めて臨んだマスターズでもあった。
初出場ながら予選を突破し、27位タイでローアマに輝いた松山は、翌年もオーガスタ・ナショナルの舞台に立った。
しかし、最終日の1番のファーストパットで感じた違和感に翻弄されて、54位タイに終わると、「自分が不甲斐ない」と言って大粒の涙をボロボロ流した。
マキロイも、松山も、マスターズ挑戦の初期には、大量の悔し涙が伴った。


