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「お前、日本人だろ?」パリ五輪で“因縁”フランス代表の挑発に…Bリーグ「逆輸入」バスケ選手はどう答えた? 欧州で磨いた「技術以上に大切なもの」
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ミムラユウスケYusuke Mimura
photograph byB.LEAGUE
posted2026/04/12 11:02
15歳から欧州でプレーしていた川崎ブレイブサンダースの岡田大河。フランス時代にはパリ五輪で物議を醸した「あの選手」との関わりも?
実は、そこにこそ若くして留学した意味があったという。端的に言えば、競争社会を勝ち抜く生命力を得たことだ。岡田は言う。
「ここはアメリカでも変わらないと思うんですけど、海外は実力主義の世界なんです。相手を蹴落としてでもプレータイムを勝ち取ろうとする競争がある。そういうなかで戦う姿勢を学べました。練習から『ファウルしてでも止めてやるぞ』という強い気持ちでくる選手ばかりで、ファウルが続いても気にしない。もちろんトラッシュトークもある。相手を引きずり下ろす……どころか相手を“ぶっ潰す”くらいの気持ちでかかってきますから。そういう環境でタフになれたところはありましたね」
前述のストラゼルの例もそうだが、トラッシュトークとはコート上で相手を精神的に揺さぶるための挑発的な言葉や態度のことだ。相手の集中力を削いだり、怒りを誘ってミスを誘発したりする心理戦でもある。そこでは「負けないで言い返す」姿勢が重要で、そこで弱さを見せてしまうと、チームメイトからの信頼を失うこともある。
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ストラゼルのジョークにも動じずに言い返せたことに、自身の成長を感じたという。
アジア人にポジションを取られるのは「ありえない」
W杯で優勝した経験があり、オリンピックで何度もメダルを獲得してきたスペインのような国の選手からみれば、日本はおろかアジアはバスケ後進国ばかりに映る部分もあっただろう。岡田は振り返る。
「向こうからしたらアジア人にポジションを取られるのは『ありえない』という感覚はありますよね。コーチは認めてくれていても、選手が認めてくれないことも普通にあります」
ただ、だからこそ挑戦することに意味があると岡田は考えている。
「そういうところで、自分は一番揉んでもらったのかなと思います。『こいつはメンタルが弱いな』と思われたら終わりだと思うので。トラッシュトークにも負けないで言い返す。相手が激しくプレーをしてきても、引かないでプレーでやり返す。そういうのを見せていくことで信頼を勝ち取れたりするので」

