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中日ドラゴンズ“最大のナゾ”「なぜ3年連続最下位なのに観客数増?」前年比107%…名古屋で取材「あの落合博満時代“再来説”」「立浪さんのおかげ説」

posted2025/05/23 11:04

 
中日ドラゴンズ“最大のナゾ”「なぜ3年連続最下位なのに観客数増?」前年比107%…名古屋で取材「あの落合博満時代“再来説”」「立浪さんのおかげ説」<Number Web> photograph by Sankei Shimbun

昨季最終戦、満員のバンテリンドーム。3年連続最下位の中日ドラゴンズで観客数が伸び続けている

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田中仰

田中仰Aogu Tanaka

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球団史上初の3年連続最下位……苦しんだ立浪ドラゴンズ。しかし、観客数は伸び続け、ついにあの黄金期=落合博満時代の水準になった。なぜ最下位でも観客が増えたのか? 名古屋で現地取材、大物アナウンサーに話を聞いた。【全2回の前編/後編も公開中】

◆◆◆

 平日火曜13時、愛知の豊橋市民球場。16時の開場まで3時間もある。

 4人組の女子高校生、青色の帽子を被った少年たち、ともに「OKABAYASHI」のユニフォームを着たカップル。総勢約60人の中日ファンが、選手を乗せたバスの到着を待っている。

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「リチャード、びっくりしなかった?」
「ヤクルト小川って高校、成章なんだね」

 思えばホテルで、豊橋駅近くのドトールで、タクシーを待つ路上で、耳に届く会話の9割以上が「野球」だった。

 年に一度、中日の主催試合が豊橋で行われる。当然、観戦券は完売し、地方球場は1万2000人の客で埋め尽くされた。

「うかい、ストップ! 止まれ! そうそうそうそう」(初回、田中幹也の安打で二塁ランナー・鵜飼航丞が三塁で止まった場面)
「けんとー! 待ってたぞー!」(6回、地元出身のリリーフ・藤嶋健人が登板した場面)

 老いも若きも、子連れの母も。我が子のプレーを見守るようにゲームを見つめていた。世で囁かれる野球人気低迷はどこ吹く風。豊橋市民球場には確かな熱があった。

最大のナゾ「3年連続最下位でなぜ観客増?」

 ひとつのデータがある。NPBが毎年発表しているセ・リーグ公式戦の入場者数だ。昨季の中日の主催試合は合計233万9541人、1試合平均3万2951人。前年比107%。53年ぶりの日本一に輝いたシーズンの翌2008年以降、最多の観客数になった。そう、中日の試合を観戦する人が増えているのだ。

 そこに謎がある。なぜ人気なのか。

【次ページ】 「3年連続最下位でなぜ観客増?」

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