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「お腹の中にいる時に(障がいが)分かっていたら…」美馬アンナが語る、出産直後の絶望と夫・美馬学(ロッテ)の「思いもよらぬ言葉」
posted2026/03/30 11:03
楽天、ロッテで活躍した美馬学投手の夫人・美馬アンナさん
text by

NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph by
Miki Fukano
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2014年1月に結婚した美馬夫妻。待望の第1子となる長男が誕生したのは、2019年10月のことだ。しかし30時間に及ぶ自然分娩の末、我が子を胸に抱いたその瞬間、アンナさんはあることに気づく。右の手首から先がなかったのだ。
「胸の上に乗せて写真を撮ろうとした時に右手が……と。先生もそこで気づいて、そこから先は全てがスローモーションのようでした。赤ちゃんはすぐに小さな箱のようなものに入れられて、大きな病院に運ばれていって、私は一体何が起きているのか分からなかった。体はボロボロだし、あれは何? 夢なのかな、って」
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先天性四肢欠損症。想像もしていなかった我が子の障がいを聞かされたアンナさんは、何をしても涙が止まらなくなった。
「ひたすら自分を責めました」
「食事にお祝い御膳が出てくると『あの子はどうやってナイフとフォークを持つのだろう』、自分がシャワーする時には『あの子はどうやって頭を洗うの?』って。考えれば考えるほど涙が出てきて、ひたすら自分を責めました」
妊娠中の何気ない行動やサプリメントを振り返っては疑い、担当医を責めたい気持ちにすらなったという。「今思えばあの時は感情を一切失って、自分じゃない別の人間になっていた」と振り返る。
精神的に追い詰められた姿を心配した家族は、代わる代わる入院先に泊まり込んで一人きりにしなかったほどだったという。そんな中、アンナさんは病室を訪れた夫・美馬にこう漏らした。
「お腹の中にいる時に(障がいが)分かっていたら良かったのに」
夫から返ってきたのは、思いもよらぬ強い言葉だった。
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