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「あえて誰にも連絡しなかったが…」ヌートバーが侍ジャパン敗退直後に唯一メッセージを送った“相手”とは?「3年前のことは今も恩に感じているよ」 

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杉浦大介

杉浦大介Daisuke Sugiura

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photograph byNanae Suzuki

posted2026/03/27 11:08

「あえて誰にも連絡しなかったが…」ヌートバーが侍ジャパン敗退直後に唯一メッセージを送った“相手”とは?「3年前のことは今も恩に感じているよ」<Number Web> photograph by Nanae Suzuki

今回のWBCではNetflixのゲスト解説を務めたラーズ・ヌートバー

「私とセイヤは代理人が同じだったことから関係が始まり、2023年のWBC前にはよく電話で話をしていた。初めて侍ジャパンに入ったときも、チームメートに“こいつにはよくしてあげてくれ”って声をかけてくれていたんだ。私はチームの誰も知らなかったから、セイヤが橋渡し役になってくれた。それだけでも本当にありがたかったし、そこから彼の人の良さを感じた。何かする義務があったわけじゃないのに、チームメートに自分のことを伝えてくれたんだから。そのことには今でも恩を感じているよ」

 セントルイスの地元紙記者からは“Larger than life(存在感と魅力があり、強烈な印象を与える)”と称されるほどにコミュ力の高いヌートバーだが、侍ジャパンへの合流前にはやはり少なからず不安を感じていたことは容易に想像できる。そんな不安を解消してくれたのが3歳年上の鈴木だった。メジャーでのシーズン中は同じナ・リーグ中地区に所属しているため、顔を合わすことも比較的多い盟友の話になるとヌートバーは普段以上に饒舌になる。

「セイヤはすごくいい人で、面白くて、人間性も素晴らしい。いつでもリラックスしているタイプだね。選手としてももちろん素晴らしくて、だからこそチームにとって大きな存在。実際に一緒にプレーしたことはないけど、素晴らしいチームメートだろうなと思うし、カブスの選手たちからもすごく愛されていると聞いているよ」

またしても共闘は叶わず……

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 本来であれば、WBCはこの2人の友人同士が共闘するステージになるはずだった。ところが2023年は開幕直前に鈴木が左脇腹を痛め、辞退を余儀なくされた。時は流れ、今回はヌートバーが昨季終了後に両足のかかとを手術したため、早い段階で代表候補からは外れた。それでもヌートバーは「一緒にプレーできないから複雑だけど、セイヤのプレーは楽しみだよ」と話していたが、すでに述べてきた通り、鈴木がまたも故障を経験するなど、交互に不運に見舞われ続けている印象がある。

 ただ、「侍ジャパンで一緒にプレーする」というヌートバーが語っていた希望はまだ途切れたわけではない。現在31歳の鈴木は今回のWBCでも2本塁打を打つなど全盛期の力を保っており、2028年のロサンゼルス五輪、その後のWBCでも主力の役割が期待され続けるに違いない。そして28歳のヌートバーも、「日本代表として戦えるならいつでも出たい」と今後の代表活動にも意欲を示している。

【次ページ】 「フロリダに残ってリハビリを続ける予定だ」

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#鈴木誠也

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