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侍ジャパンPRESSBACK NUMBER
「トップの人たちがもっと野球を勉強して」ダルビッシュ有が3年前に指摘していたWBCの“敗因”「頑張ってください、だけじゃ変わらない」
text by

山田結軌Yuki Yamada
photograph byHideki Sugiyama
posted2026/03/26 17:01
3年前のダルビッシュの危惧が今大会で現実になってしまった。日本野球の進むべき道を定義するためにダルビッシュが望むこととは
確かに3~4年に1度のWBCとそのメンバー30人のために、ピッチクロックの導入が日本で必要なのか、議論は必要だ。ちまたで言われるNPBの“飛ばないボール”の反発係数を上げるべきか、という論争もしかり。しかし、最も重要なのは日本の野球界がどうあるべきか、だ。ここにダルビッシュの信念がある。
「もちろん(MLBに)追いつくのは難しいと思うんですよ。(それでも)自分としては常に上を目指してきてますし、ここでいいやって思ったことがないので。自分としては常に上を行く、常に自分を良くしていくっていう考えなので、それは日本球界もそうです。
日本球界は自分のものではないのは理解しています。ただ同時に理想として、やっぱり『日本の野球は今一番楽しいし、一番レベルが高いよね』って、野球を知っている人にいわれたい。もちろんメジャーは今も一番ですし、この先もしばらくそうなっていくでしょうけど、いつか日本がトップになってほしい」
ダルビッシュが望んでいる「議論」
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日本も、ジュニア世代から「侍ジャパン」として組織を一本化し、選手の強化、海外遠征などを通じて世界を知る取り組み、世界と戦うための準備を続けていることは知っている。
だが、ダルビッシュの言葉に耳を傾けるなら、世界最高峰のリーグであるMLBの第一線で戦う選手たちから、もっとヒアリングをするべきではないのか? 強化をする問題意識は、共有されないのか? 日本球界が全体で発展するために共通認識はあるのか? MLBの最先端テクノロジーとそれを活用するコーチは、どんな取り組みをしていて、それを日本にどう生かすべきなのか? ダルビッシュは、NPBから意見を求められれば、知りうる限り答え、できる限り協力する心構えだった。その姿勢は、おそらく、いや絶対に今後も変わらない。
オールジャパンが、オールMLBに勝つ——。野球関係者、そしてファンの夢を実現するためには、ダルビッシュが望んだ「議論」をスタートすることが、真の世界一への第一歩だ。
〈全2回の2回目/はじめから読む〉

