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「大ちゃん(高橋大輔)やゆづくん(羽生結弦)とは違う自分の強みって何?」宇野昌磨が語る『Ice Brave』にかけた想い…ランビエルコーチや本田真凜とも共演
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野口美惠Yoshie Noguchi
photograph byAsami Enomoto
posted2026/03/10 18:00
自身がプロデュースしたアイスショー『Ice Brave』についての想いを語った宇野昌磨
「この曲は、重力を操るような、昌磨のナチュラルな動きをテーマにしていました。当時の若い昌磨が少し大人びた“イケメン”の男性を演じるものです。今回は、私はそれほど若くないけれど、私なりのテイストや解釈を盛り込んで演じてみました」
そして「2」ではランビエルの代わりに、宇野がソロで登場。2年半ぶりに宇野自身が演じた。
「久々なのに現役時代に近い演技になるんだなあと思いました。僕は気に入っていて、心地よく滑っている曲です。地上では起こり得ない、スケートならではの滑らかさとかターンとか、スケートそのものの良さがあるなと、改めて思いました」
宇野とランビエルコーチが共演
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さらに「Special Edition」では2人が共演。すると練習段階で、2人の音のとり方が違っていたことが分かり、結局、宇野がランビエルに合わせるように調整した。
「僕が現役時代にやっていたタイミングと、ステファンが違いすぎて。あまりに違うから頑張って合わせてました。これはステファンが作ったものなので、『こういう感じで音を取りたかったんだ。ここじゃなかったんだ』というのが今になって分かりました(笑)」
同じプログラムを3バージョンで演じたことで、曲の解釈や表現の多彩さ、そして世界観の変化が生まれる。同じ振り付けでもこれほどニュアンスの差を生み出せるのかという、身体表現の奥深さを示した1曲だった。
またアイスダンスは、公演ごとに進化を見せた。「1」と「2」では『Wild Side』を演じ、リフトの難度を上げていくなど、成長をアピール。「Special Edition」では曲を『Four Seasons』に変え、本田を回転させながら持ち上げるリフトなど、競技さながらのハイレベルな技を盛り込んだ。宇野はその変化をこう語る。
「やはりIce Braveの最後の場所で、もう一段階レベルを上げたものをやりたいなと思いました。『Wild Side』に比べると、僕たちが得意なシングルの部分が減って、アイスダンスの要素が増えました。アイスダンス初心者だからといって甘く考えずに、今回は出来ないことばかりを詰め込んで、スケーターとして成長できるプログラムになりました」
練習中に2人で転んで頭を打ったこともあった。ペア競技ならではともいえる恐怖心を乗り越え、本番では見事なリフトやステップを成功。曲が終わった瞬間、2人とも氷の上に大の字に倒れ込んだ。
「演目としても4分ほどあってハードですし、『Wild Side』はショーっぽく見せるものでしたが、今回は緊張感が伝わるちょっと競技に近いものをお見せしたいなと思っていました。一番すごいなって思うのは、2人が揃った瞬間とか、スピード感が出た時とか、派手なリフトが出来た時。僕たちなりに出来るギリギリのものを今回やらせていただきました」
「マイケル・ジャクソンは不得意でした」
一方、メンバー全員が練習も本番も楽しんでいる、ということも、このショーの大きな特徴だろう。それが伝わってくるのは、マイケル・ジャクソンのメドレーだ。現役時代のエキシビションナンバーだが、宇野は「実は、マイケル・ジャクソンはもともとめっちゃ不得意でした」という。





