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「メキシコ戦の一発? もう忘れてほしい」じつは熱い男…吉田正尚32歳が明かしたWBC連覇への覚悟 DHは大谷翔平、侍ジャパン起用法にも本音 

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杉浦大介

杉浦大介Daisuke Sugiura

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posted2026/03/02 17:03

「メキシコ戦の一発? もう忘れてほしい」じつは熱い男…吉田正尚32歳が明かしたWBC連覇への覚悟 DHは大谷翔平、侍ジャパン起用法にも本音<Number Web> photograph by KYODO

WBC連覇への覚悟を明かした吉田正尚(32歳)

 新生・侍ジャパンを任された井端監督が、早くから吉田の参戦を望んでいたのは十分に理解できる。過去2年は度重なる故障ゆえに低迷してきたが、稀有な打撃力と国際舞台での強さはお墨付き。中でも2023年の前回WBC、準決勝のメキシコ戦の7回に放った起死回生の同点3ランは誰の記憶にも鮮明なはずだ。

 先発の佐々木朗希が3点を失い、以降は打線がメキシコ投手陣を攻めあぐねた。完全な敗戦ムードの中で文字通り、日本を救ったのが吉田の一発だった。左腕ジョジョ・ロメロのチェンジアップをすくいあげた技術的にも最高級の本塁打がなければ、この試合での日本のサヨナラ勝ち、その後の優勝はなかったのだろう。

メキシコ戦の一撃「過去のこと」

 第1回大会の準決勝・韓国戦で福留孝介が放った先制2ランと並び、あれは侍ジャパン史上に残る伝説的な一打だった――筆者が依然としてそう思っていることを伝えると、吉田は瞬間、くすぐったそうな顔をしたが、意外にも「あれはもう忘れてほしいですね」と笑った。その背景には、常に先を見据えていきたい現役選手の矜持がある。

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「あればかりではいけないじゃないですか。自分自身、過去のことはすぐに切り替えるタイプ。ファンの皆さんはあれがすごく印象に残っているんでしょうけど、自分自身は結構ドライで、もう次のことしか考えていないです。引退してから、キャリアが終わってから、自分の思い出として振り返ればいい。今はまだプレーヤーなので、今回、同じような場面が来たときに、同じ結果を出せるように、としか考えてないです。最高の結果を常に求めている。だから(あの本塁打も)過去のこととして考えています」

 逆に言えば、チャンスさえあれば、またあのようなドラマチックな場面を作り出せる自信があるということか。本人は「そんなに甘くはないですけど(笑)」とはぐらかしたが、重要な打席に立つ機会さえあれば、という気持ちはどこかにあるはずだ。

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