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高校野球で素朴な疑問「フツーの公立校が智弁学園に勝てる?」…昨秋は県4強“偏差値67”奈良トップ級進学校に聞く“番狂わせの論理”「潜在意識を変える」
posted2026/01/28 11:02
奈良県の郡山高校野球部を率いる岡野雄基監督。令和の時代に公立の進学校が甲子園常連の強豪校に勝つには何が必要なのだろうか?
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田口元義Genki Taguchi
photograph by
Genki Taguchi
圧倒的な戦力の私学…普通の公立校はどう戦う?
郡山高校にとって最後の甲子園となる2000年から、夏に限って言えば13年の桜井高校、18年の奈良大附属以外は、智弁学園と天理がともに11回の出場と奈良の覇権を二分する。
この2強と郡山の力関係について、監督の岡野雄基は冷静に俯瞰している。
「天理と智弁の力が10だとしたら、うちは8もないと思います」
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8を郡山の上限値だとすれば、年によっては7もあれば6もある。明確な力の差があるとはいえ、「コツコツと積み重ねられる努力型」と郡山の特性を分析する岡野は、そういうチームだからこそ挑戦し甲斐を見出す。
その声色を聞き取れば、それが決してひがみでも強がりでもないことがわかる。
「うちにすごい選手がおったらいいんでしょうけど、別に天才がいてほしいとも思わないし。コツコツとできる子が多いからこそ、力が10の相手に対して8とか7でもその差を埋められるというか、挑み方を考えられるというか。そこが野球の捉え方や勝ち方、人間力にも繋がっていくと思っているんで」
大きな力に接近し、凌駕するための下地。ひとつに毎日のように行われる豊富なランニングメニューや、フィジカルトレーニングによって鍛え上げられる走塁がある。
ウォーミングアップから走り方を意識させ、明確な目標設定のあるタイム走では、岡野は強豪の名を上げては選手の尻を叩く。
「間に合わないとわかってても、0.01秒でも早く走らな。そこで諦めたら、試合でも力を出し切れんのとちゃうん?」
「タイムにギリギリ届きそうやから頑張るじゃなくて、ベストを更新するくらいで走らな一生、天理、智弁に勝てへんぞ!」
前へ、前へ。
試合でのその意識は、果敢に次の塁を狙う姿勢にも結び付く。これは、甲子園通算12回の出場と、郡山を奈良の強豪へと押し上げた、元監督の森本達幸が築き上げたチームの伝統と言っていいだろう。

