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中谷潤人の判定勝ち「じつは敗者エルナンデス陣営も納得」世界的カメラマンが至近距離でとらえた決定的瞬間「中谷のパンチが“より深く”刺さっていた」
posted2026/01/13 11:16
中谷潤人はセバスチャン・エルナンデスのタフさに苦戦しながらも、スーパーバンタム級初戦で判定勝利を収めた
text by

福田直樹Naoki Fukuda
photograph by
Naoki Fukuda
2025年12月27日にサウジアラビア・リヤドで行われた『ナイト・オブ・ザ・サムライ』。井上尚弥は挑戦者アラン・ピカソを圧倒しながらも自身の出来に不満を述べ、中谷潤人はスーパーバンタム級初戦でWBC10位のセバスチャン・エルナンデスに予想外の苦戦を強いられた。今年5月に対戦が予定されているふたりのパフォーマンスを、リングサイドで撮影していた世界的カメラマンはどう見たのか。全米ボクシング記者協会の最優秀写真賞を4度受賞した福田直樹氏が、独自の視点で両者の試合を分析する。(全2回の2回目/前編へ)
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序盤にKOの予感も…なぜ中谷潤人は苦戦したのか?
初回、中谷選手のいいアッパーがエルナンデス選手にヒットして、「らしいパンチだ」と感じたのを覚えています。序盤は中谷選手の反応や攻め口が速く、しかも相手からすると意外なところからパンチが出てくるので、2ラウンドが終わった時点では「どこかで仕留めるだろうな」と予想していました。実際、エルナンデス選手が明らかにたじろいでいるのを感じましたから。毎度のことながら、左右のアッパーの入れ方は見事でした。
ただ、3ラウンドからエルナンデス選手が前に前に出るようになって、打ち合いに持ち込まれてしまった。打ち合いになっても中谷選手の方が強いだろうなと思っていたんですが、相手がとにかくタフだった。あとになって思うと、丁寧に当てにいくボクシングを意識していたがゆえに、打ち合いに乗り切れていなかったのかもしれません。
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エルナンデス選手としても、どちらかといえば中谷選手が受けに回る形になったので、踏み込んでいける展開になった。中谷陣営からも足を使う指示は出ていて、中盤まではすごくいい回り込みを見せていました。ただ、特に終盤はエルナンデス選手の間合いになって、「でんでん太鼓」のようにノンストップで左右のフックを打つようになりましたね。スタミナと馬力はもともとあるんでしょうけど、さらにアドレナリンが出た状態というか……。パンチの総量、ボリュームということでいうと、中谷選手を上回っている印象でした。


