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バスケットボールPRESSBACK NUMBER
「顧問に怒られた同級生を…」中1の頃から“超いいヤツ”バスケ界の怪物16歳は「常に40点取るよ」「わがままジャック」となれるか…恩師ズバリ
text by

青木美帆Miho Awokie
photograph byAFLO
posted2026/01/07 11:04
福岡大大濠の片峯コーチの指導を殊勝に聞く白谷柱誠ジャック
「ある選手が練習中に顧問の先生にものすごく怒られたんです。その翌日、ジャックのクラスの体育の授業にその先生がひょっこり顔を出すと、ジャックはすぐに気づいて、怒られた選手に『コーチに椅子を持っていきな』と促した。自分が持って行くならわかるけど、怒られたヤツに持って行かせたのを見て、すごいやつだなと思いました」
筆者がインタビューを行っている間も、ノートに長くメモを取るときには、さりげなく言葉を止めてくれた。中高の1学年先輩にあたる櫻井照大もこう言っていた。
「自分がジャックを見ていてすごいなと思うのは、代表とかにめっちゃ呼ばれてるのに、調子に乗ったり鼻が高くなったりせずに『自分はまだまだだ』っていう意識で、淡々と努力しているところ。自分たちが中3、ジャックが中2だった年はたぶん『もっと点を取りたい』って思っていたと思うけれど、リバウンドとかで献身的に頑張ってくれた。そういうところがすごいなと思います」
“特別扱い”でも周囲が嫉妬しない優しさだが
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福大大濠初となる、特注の23番――言わずと知れたマイケル・ジョーダンの番号――のユニフォーム。前述の特別スケジュール。顧問3人がかりの特別ワークアウト。白谷は福大大濠でたくさんの“特別扱い”を受けているが、それは彼が「なんであいつだけ……」と思わせない人柄だからこそできることだと片峯は説明した。
ただ、バスケットボールという競技においては、その優しさが時に枷になることもある。彼が目指す厳しい世界ではなおさらだ。
「やっぱりバスケットボールプレーヤーとしてはもっとがめつく、もっとプレーで自己表現をしていかなきゃいけない選手だと思うので。こじんまりとプレーせず、大胆に、わがままに、『ボールを持ったら全部シュートに行け』っていうぐらいのジャックであってほしいと僕は思ってます」
“わがままジャック”の片鱗…「常に40点取るよって」
ウインターカップで“わがまま”の片鱗が見えた試合が1試合だけあった。大きな山場と目された3回戦の開志国際戦だ。
福大大濠と同様にアンダー代表を複数揃える強敵を相手に、白谷は最初のオフェンスから迷わず3ポイントシュートを放ち、これを沈めた。以降もランプレー、ポストプレー、アタック、ディフェンス、リバウンド、あらゆるプレーで存在感を発揮し、33得点13リバウンド2ブロックという素晴らしい個人成績を挙げた。
延長におよんだ激闘を制したあと、白谷は晴れやかな表情で次のように話していた。

