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東京大学の水泳部がなぜいま「史上最強」に? 新任コーチが気づいた“偏差値70超”インテリスイマーたちに足りなかった「まさかの弱点」の正体

posted2025/11/29 06:00

 
東京大学の水泳部がなぜいま「史上最強」に? 新任コーチが気づいた“偏差値70超”インテリスイマーたちに足りなかった「まさかの弱点」の正体<Number Web> photograph by 東大水泳部提供

近年、日本インカレをはじめとした全国大会にも多くの選手を送り出す東大水泳部の競泳陣。果たして躍進のワケはなんだったのか

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 日本の学生最高峰の大会である日本インカレ。日本代表選手も出場するハイレベルな大会で、近年存在感を見せるのが東京大学である。なぜ、そもそも入学へのハードルも高い日本最難関大学の水泳部が躍進を見せているのか。そのウラにあった秘話の短縮版をお届けします。

「あれ、俺……2番? そんなわけないよな?」

 9月に行われた競泳の日本インカレ。100m平泳ぎの決勝を終えた東京大学4年の松本恭太郎は、掲示板の結果を見て、自分の目を疑った。

 日本の学生トップを決める大舞台で、日本代表クラスの選手たちがひしめく中、自分が2位に食い込むなど信じられなかった。アナウンスで「松本恭太郎、2着」が正式発表され、プールサイドでチームメイトが喜ぶ様子を見てようやく、「ほんとに2番だったんだ」と実感したという。

元日本代表が…東大水泳部のコーチに

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 日本最難関の国立大である東大所属ということもあり、この松本の活躍は各メディアから注目を集めた。だが、さらに驚くべきは、東大から10人近い選手がインカレに出場していた事実だ。30人に満たない選手数を考えれば、これは驚異的な割合と言える。

 高校時代に競技実績のない選手がほとんどの東大チームが、なぜ日本の学生最高峰の舞台に大挙して現れるようになったのか。

 躍進の背景にあるのが、2022年から東大水泳部のコーチを務める押切雄大の存在だ。元日本代表として世界大会にも出場した経験を持つ押切は、競技引退後に「水泳以外の世界を知ろう」と早稲田大学スポーツ科学部に入学。そこで「普通の大学生活」を送る中で、偶然にも東大水泳部とのつながりが生まれた。

「泳ぎたいなら本郷キャンパスにプールあるよ。学外の人でも申請すれば泳げるし、たまに泳ぎに来たら?」

 こうして押切は週に何度か練習生として東大のプールに通うようになり、そこで選手たちにアドバイスを求められるようになった。そして2022年、正式にコーチとして招かれたのである。

「とりあえずはやってみようかな」という軽い気持ちでコーチを引き受けた押切だったが、そこで目の当たりにしたのは、これまでの自分の「常識」とはあまりにかけ離れた「衝撃的な言葉」だった。

 果たしてその言葉とは何だったのか。そして押切はどのようにして東大水泳部を変革していったのか――その全貌は本編で明らかになる。

<つづく>

 この文章の本編は、以下のリンクからお読みいただけます。

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