「テストは学年1位、卒業式で総代」11歳でデビューした“大学生レスラー”の今「同じ日に入門したのに…」妃南が語る“3姉妹の比較”本音 

　フューチャー王座の挑戦期限はデビュー3年もしくは20歳。最近のスターダムはデビューする選手が多く、つまり挑戦者候補がひしめいている状態だから気が抜けない。

「タイトルマッチじゃなくても“チャンピオンとして負けられない”という気持ちはずっと持ってました」

　大学生になったことで、時間の余裕もできた。授業の選択によって平日でも休みやすくなり、それだけ練習時間も増える。平日にまたがる地方遠征にも行けるから、試合数も格段に増えた。チャンピオンベルトを守りながら、急速に経験値を得てきたのだ。

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　大学には栃木の実家から通っているという。羽南と吏南は独立しているが、妃南は「大学に行きながらプロレスやって一人暮らしするのはちょっと厳しい」と判断した。そういうところにも真面目さ、慎重さを感じる。本人曰く「頑張れば結果が出ると分かれば頑張れるタイプ」。確かに試験勉強もフューチャー防衛ロードもそうだった。

大学生になり試合数が増え、急速に経験値を得てきた

冷静で慎重な妃南が“激昂”した相手

　大学では（スケジュールが合わずなかなか行けないが）バスケやバレーを楽しむサークルに入った。経営学科で簿記の勉強が大変だが、資格も取ったという。髪を染めたのも大きな変化。最初は暗めの色から徐々に明るくしていった。

「いきなり派手にして“大学入って張り切ってんな～”みたいに思われるのも嫌なので（笑）。それに特徴がありすぎると、プロレスラーだってバレやすいですよね」

　高校では「吏南がどんどんアピールしたので」3姉妹がプロレスをやっていることが広まった。大学ではできるだけバレたくないと妃南。実力をつけ、結果を出して自然に有名になるのはいいのだが、自分から宣伝するのは気が引けるのだと言う。

　とはいえ、今の成長ぶりからするとメディア露出も増えていくだろう。髪に合わせて「眉を濃くしたりアイラインを跳ね上げたり」メイクも変えた。一気に大人っぽい雰囲気になったが、もちろんそこにはレスラーとしての自信や決意も関係しているはずだ。

「単にタイトルマッチをたくさんやって防衛回数を稼ぐより、意味のある試合がしたくて。ベルトをかけるからには、お互い覚悟をもってやりたい」

姫ゆりあを締め上げる妃南

　チャンピオンになって“ベルトグラビア”をやりたいとアピールした姫ゆりあに対しては「私はプロレスやるためにリングに上がってんだ」と激昂した。一度は白いベルトを目標に定めたHANAKOのフューチャー挑戦表明には「軸がブレブレ。自分のレベルが分かってない」。おとなしいイメージがあった妃南だが、マイクを持つと舌鋒鋭かった。

「マイクを持つのはずっと苦手で。でもチャンピオンになると喋る機会が増えますよね。そしたら意外と言葉が出てきたんです。周りの選手たちに対して、普段から考えてることが言葉になった感じです。自分で思ってたよりいろんなことを考えてたんだなって、それもチャンピオンになってみて分かりました」

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