相撲ファンから批判も「横綱・豊昇龍、まさかの“変化”はアリなのか」元大関・魁皇が独自の見解「あの変化は逆に勇気がいる」「今場所盛り上げた」 

　もっと自己管理を真剣に考えておけばよかったと思いますもの。嫌いじゃないから、誘われるとついつい酒飲みに行っちゃってね……。僕みたいにズルズルいかないでほしいよ（笑）。若隆景は、まったく諦める必要はないし、今までの相撲で充分に大関の力があります。今場所はたまたま体調が崩れて稽古ができなかっただけで、そこで気がついたこともあるはず。「次からどうしていこうかな」と、ひとつの経験ができたということ。これからチャンスはいくらでもある。すぐにまた大関取りで、あっと言う間ですよ。今回は今回で何がダメだったかさえわかれば、それでいいんです。

2000年7月場所。11勝を挙げて大関昇進を確実とし、笑顔の魁皇　©JIJI PRESS

　今までは平幕優勝も多くて「今場所は誰が優勝するのかわからない」という場所が続いたけれど、今は両横綱や上位陣が強くなり、そこに若手の誰が挑戦し、倒すのか。やっと番付通りの相撲になって、みなさんも今回みたいな場所を楽しみにしていたと思います。久々に“番付の重み”が出た場所でした。

　自分は九州場所担当部長として、ずっと博多に滞在してます。ウィークリーマンションみたいなホテル暮らしなんですよ（笑）。九月場所がすごく盛り上がったので、また九州でみんなが元気な相撲を取ってくれればうれしい。しっかり体調を整えて九州に乗り込んで来てほしいですね。自分もあまり酒を飲み過ぎないよう、体調管理して待っています（笑）。

（構成＝佐藤祥子）