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「通いだからこそできることも…」甲子園“広陵事件”で話題の野球部「寮生活問題」…寮のない超強豪はなぜ勝てる? 保護者に栄養指導、アプリの活用も

posted2025/08/31 11:01

 
「通いだからこそできることも…」甲子園“広陵事件”で話題の野球部「寮生活問題」…寮のない超強豪はなぜ勝てる? 保護者に栄養指導、アプリの活用も<Number Web> photograph by Nanae Suzuki

大阪の超強豪校・履正社野球部を率いる多田晃監督。甲子園常連校としては珍しく、履正社は寮を設けていない

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沢井史

沢井史Fumi Sawai

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Nanae Suzuki

 沖縄尚学の初優勝で幕を閉じた今夏の甲子園。一方で、大きな話題となったのが寮での暴力事件に端を発した広島・広陵高校の出場辞退である。多くの部員が集団生活を送る寮という環境では、一体感が生まれやすく時間的なメリットがある一方で、管理の目が行き届かなければ閉鎖空間になりがちでもある。そんな中で、高校野球ではあえて寮を設けない強豪もある。果たしてそこにはどんな意図があるのか。2010年以降に3度の甲子園決勝進出の経験を持つ大阪・履正社高に聞いた。《NumberWebインタビュー全2回の2回目/最初から読む》

 履正社の野球部ではまず、入学前に保護者も交えて栄養に関する説明会が行われる。

 同校には系列の専門学校があり、その専門学校出身の栄養士が定期的に直接指導に訪れているのだ。時によっては食事面をサポートする選手の母親も交え、3者面談のような形式を取り栄養について細やかな指導を受けることもある。

「自宅にいることでリラックスできる」

 野球部を率いる多田晃監督はこう語る。

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「やっぱり選手にとって温かいご飯は大事。毎日お母さんのご飯を食べられるのは彼らにとって大きいと思います。お母さんに栄養に関するお話をさせていただき、栄養のある食事をお願いしています。

 あとは通いの利点としては、自宅にいることでリラックスできることですかね。身体を休めることも大事ですし、食事、さらに睡眠は彼らにとって重要だと思っているので、その辺りは各ご家庭でサポートをお願いしています」

 時間的なデメリットはあれど、それを上回るメリットもあるのだと多田監督は言う。

【次ページ】 意思疎通には…グループLINEやアプリを活用

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